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トップ > キャプチャーボード1カテゴリ > パススルー出力機能の使い方 / 2016年08月08日 (月) 19時41分23秒



あると便利!パススルー出力でラグ回避&TV出力する方法

  • 近年、 パススルー出力機能 を搭載しているキャプチャーボードが増えてきました。パススルー出力は、キャプチャーボードに接続したゲーム機の映像・音声をTVに出力する機能のことです。同機能には、(1) 遅延がない状態でゲームをプレイできる ようになり、また(2) 大画面TVでゲームをプレイできる というメリットがあります。


目次


キャプチャーボードの遅延とは


  • まず、パススルー出力機能について見ていくまえに、 キャプチャーボードの遅延 (表示遅延、ラグ、タイムラグ)について理解しておきましょう。 前提として、 遅延のないキャプチャーボードは存在しません

  • ゲーム機をキャプチャーボードに接続し、ゲーム画面をPCに映した状態でプレイすると、いつもと違って タイミングが合わない、反応が遅い(鈍い) という印象を受けることがあるでしょう。たとえば、コントローラーのボタンを押してから画面のキャラが動くまで間がある、敵の攻撃を避けているはずなのに当たってしまう、というような状況です。これは キャプチャーボードの遅延が原因 です。


  • ふだん、ゲーム機とTVを接続してプレイしているときは、遅延を感じる人はあまりいないでしょう。操作してその操作に対応した映像が表示されるまで一瞬です。つまり、操作と画面表示のタイミングが一致します。ところが、ゲーム機とキャプチャーボードを接続してプレイしているときは違います。 ゲーム機の映像が表示されるまでのあいだに、わずかな時間差が生じる からです。


  • なぜ時間差が生じるのでしょうか。複数の理由があります。いちばん重要な理由は、 ゲーム機から受け取った(入力した)映像をキャプチャーボード内やPC内でいったん処理し、そのあと表示している という点です。いきなりPC側で映像をパッと表示しているわけではありません。したがって、ゲーム操作をしたあと実際に映像が表示されるまで、最低でも 映像処理の時間ぶんは遅れてしまう というわけです。


パススルー出力とは


  • そこで、遅延がない状態で快適にゲームをプレイするための方法が、キャプチャーボードのパススルー出力機能を使うやり方です。

キャプチャーボードの遅延を回避できる


  • パススルー出力機能を使うと、キャプチャーボードが ゲーム機から受け取った映像・音声をそのままTVに出すことができます 。イメージとしては、よけいな処理をせずにゲーム画面をTVに出力しているところを想像してください。映像処理したものをTVに出力しているわけではないので、 遅延はありません


  • ということは、つまり TVのほうに映っているゲーム画面を見ながらプレイすれば、遅延がない状態でゲームをできる ということです。PC側のゲーム画面は遅延していても、TVのほうのゲーム画面は遅延していません。TVのゲーム画面を見ながらであれば、 いつもどおりの操作感覚でプレイできる わけです。

大画面TVでゲームをプレイできる


  • パススルー出力のメリットはそれだけではありません。TVにゲーム画面を出力するわけですから、 大画面TVでゲームをプレイできる ということです。PCの小さな画面でゲームをプレイするよりも、 40~50インチの大きな画面でゲームをプレイしたいという人は多い でしょう。あるいは、TVの画質(絵作り)が好みという人もいるかもしれません。


使い方が簡単


  • さらにパススルー出力機能のよいところは、 キャプチャーボードとTVをHDMIケーブルで接続するだけ という点です。難しい設定は必要ありません。キャプチャーボードの遅延を回避する方法はほかにもあるのに(詳細はキャプチャーボードのラグを回避する方法を参照)、なぜパススルー出力なのかというと、簡単だからです。

  • かりに、パススルー出力機能が搭載されていないキャプチャーボードの場合、遅延対策をしようとすればさらに分配器(スプリッター)という周辺機器が必要になります。わざわざ分配器を用意するのは手間でしょう。お金もかかります。しかし、 パススルー出力機能を使えば分配器がなくとも遅延対策ができます 。初心者でも安心です。


注意点


PCは起動しておく必要がある


  • パススルー出力機能を使用してTVでゲームをプレイするさいは、 PCをシャットダウンせずに起動 しておく必要があります。 PCをシャットダウンすると、TV側にゲーム画面が映らなくなる からです(ゲーム音も出ない)。PCを起動していないときにゲームをプレイしたい場合は、少し不便かもしれません *1 。ただし、HD PVR 2DC-HE1Uのような例外もあります。


  • PCを スリープにした場合も、基本的にはシャットダウンした場合と同様に考えておきましょう 。PCをスリープにするとTVにゲーム画面は映りません。ただし、上記2製品のほか、AVT-C875Game Capture HDなどの例外もあります。

遅延がないのはTV側のゲーム画面


  • パススルー出力機能は、あくまでも遅延のない映像をTVに出力する機能です。 PCのゲーム画面の遅延が0になるわけではありません。 遅延がないのは、「TV」に出力している映像のほうです。「PC」に表示しているゲーム画面は、いままでと変わらずに遅延します。

ゲーム音もTVから出ているものを聞く


  • キャプチャーボードが原因で遅延するのは、ゲーム画面だけではありません。ゲーム音も映像に合わせて遅れます。したがって、パススルー出力機能使用時は、 「TV」に映っているゲーム画面を見て、かつ「TV」から出ているゲーム音を聞きながらゲームをプレイする ことになります *2

TV自体にも遅延はある


  • 少し細かい話になりますが、 TV自体にも遅延は存在します (詳細は4Gamer.net)。ここでいうTVというのは、液晶TVやプラズマTVのことです。TV内部で映像処理による遅延が発生しているので、パススルー出力によってキャプチャーボードから遅延のない映像をTVに出力していても、結果的に遅延があるなかでゲームをプレイすることになります。

  • とはいえ、近年の液晶TVには、公称値で1フレーム(約0.016秒)以下に遅延を抑えているモデルもあります。このようなTVなら、通常は遅延を気にする必要はないでしょう。ゲームプレイに影響はないからです *3 。たとえ遅延が2フレーム以上あるTVでも、ふだん ゲーム機とTVを接続して遊んでいるときに遅延を感じないのであれば、そのTVで問題ありません

  • かりに、 パススルー出力してTVでゲームをプレイしているのに遅延を感じるという場合は、TV自体の遅延を感じている可能性 が考えられます。このようなときは、TVの画質設定に 「ゲームモード」「ゲームダイレクトモード」「スルーモード」などの項目がないか確認 してください。これらのモードは、TVの遅延を軽減してくれます。



用意するもの


パススルー出力に対応したキャプチャーボード


  • パススルー出力機能に対応したキャプチャーボード が必要です。同機能に対応していない製品ではパススルー出力できません。 ハードウェアエンコード の製品の場合は、パススルー出力機能を搭載した製品を購入しましょう。そうしないと、遅延対策として分配器が別途必要になります。

MonsterX U3.0R GC550 AVT-C875
価格
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MonsterX U3.0R

GC550

AVT-C875
パススルー出力
エンコードタイプ ソフトウェアエンコード ソフトウェアエンコード ハードウェアエンコード
PCとの接続方式 USB 3.0 USB 3.0 USB 2.0
こちら こちら こちら

Game Capture HD60 Pro Game Capture HD60 Game Capture HD
価格
(リンク先 : Amazon)

Game Capture HD60 Pro

Game Capture HD60

Game Capture HD
パススルー出力
エンコードタイプ ハードウェアエンコード ハードウェアエンコード ハードウェアエンコード
PCとの接続方式 PCI Express x1 USB 2.0 USB 2.0
こちら こちら こちら

  • パススルー出力に対応した製品については、下記ページをご覧ください。

        詳細は、キャプチャーボードの仕様一覧を参照

HDMI入力があるTV


  • HDMI端子を搭載したTV も必要です。HDMI端子があればよいので、 PCモニターでもかまいません 。どちらかを別途用意します。


  • 近年のキャプチャーボードのパススルー出力は、HDMI端子を使います。そのため、たとえゲーム機とキャプチャーボードをHDMI端子以外の端子で接続している場合であっても、 キャプチャーボードとTVはHDMI端子で接続 します。

HDMIケーブル


  • キャプチャーボードとTVは、 HDMIケーブル で接続します。同ケーブルは、キャプチャーボードに付属されている場合があるでしょう。



パススルー出力の方法


  • パススルー出力の方法は以下のとおりです。

  1. キャプチャーボードのドライバーや キャプチャーソフト をインストールし、キャプチャーボードを使用できる状態にしておく。
  2. キャプチャーソフトにゲーム画面を表示する *4
  3. キャプチャーボードのHDMI出力TVのHDMI入力 を、HDMIケーブルで接続する。


▲キャプチャーボードの「OUT」と表記されているHDMI端子を使ってTVと接続します。


こんなときは


TVでゲーム機の映像・音声を視聴できない


  • PCではゲーム機の映像・音声を視聴できているのに、パススルー出力先のTVでは映像・音声を視聴できない という場合は、以下のいずれかの対処法を試してください。 1~3のいずれかの方法で直るケースが多い でしょう。

  1. ゲーム機の出力解像度を変更する(TVが1080p非対応の可能性がある)。
  2. TVまたはPCモニターの別のHDMI端子に、キャプチャーボードを接続する。
  3. 別のTVまたはPCモニターを使う(相性が悪い可能性がある)。
  4. デスクトップPCの場合は、PCモニターをきちんと2台用意する(1台のPCモニターだけでやらない)。
  5. TVの入力切替が正しくできているか確認する。
  6. HDMIケーブルが正しく接続されているか確認する
  7. HDMIケーブルをいったん外し、再び接続する。
  8. HDMIケーブルを交換する。
  9. TV側のHDMI入力の音声設定を変更する。
  10. キャプチャーボードのHDMI端子の「IN」と「OUT」をまちがえていないか確認する。
  11. ゲーム機をHDMI接続している場合は、ゲーム機側の設定を変更してDeepColorをOFFにする *5
  12. PC、ゲーム機、TV、キャプチャーソフトの起動順を変更する。
  13. PCを起動していることを確認する。

  • PC側でゲーム機の映像・音声を視聴できない場合 は、以下のページをご覧ください。


ゲーム音が二重になる、響く


  • パススルー出力している場合、PCとTVの両方からゲーム音がします。ゲーム音が二重に聞こえる状態になりますが、PCから出ているゲーム音をミュートにすることで対処できます。キャプチャーソフトにスピーカーアイコンがあれば、これをクリックしてミュートにしてください。または、音量ミキサーのほうでゲーム音をミュートにします *6


Elgato Game Capture HD60 Pro付属のキャプチャーソフトでは、スピーカーアイコンをミュートにすることでPCからゲーム音が出なくなります。この状態で録画した場合であっても、ゲーム音は動画に入ります。ゲーム画面は、PS4版『グランド・セフト・オートV』(ロックスター・ゲームス)より。

  • そのうえで、 パススルー出力時にマイクを使用する場合 は、 TVにヘッドフォンを接続して着用 しましょう。TVのスピーカーから出ているゲーム音がマイクに入らないようにするためです。もしゲーム音がマイクに入ってしまうと、ゲーム音が響いたように聞こえる(音質も少し変わる)可能性があります。


  • パススルー出力しつつライブ配信する場合 は、万全を期そうとすれば少し複雑になります。このあたりは 配信方法によって対処法が異なる からです。以下の手順は、あくまでも一例にすぎません。ほかにも複数の方法があります。

  1. TVにヘッドフォンを接続して着用する。
  2. PCにもヘッドフォンまたはヘッドセットを接続 する( 着用は不要 )。
  3. キャプチャーソフトのスピーカーアイコンがミュートになっている場合はミュートを解除し、PCに接続したヘッドフォンからゲーム音が出ている状態にする(ミュートだと視聴者にゲーム音が聞こえないため)。

        詳細は、 ライブ配信とキャプチャーボード を参照

自分の声を入れて実況プレイ動画を作りたい


  • パススルー出力機能を使う場合でも、 実況プレイ動画の作り方は通常どおり です。録画を開始し、TVに映っているゲーム画面を見ながらマイクに声を入れましょう。

  • よくある質問としては、「キャプチャーボードの遅延が原因でゲーム画面とマイクの音がズレるのではないか」、つまり「ゲーム画面がマイクの音より遅れるのではないか」というのがあります。しかし、その点は心配いりません。たとえば、Game Capture HDシリーズAVT-C875では、ゲーム画面に合わせてマイクの音を意図的に遅延させ、タイミングを合わせています *7

  • もし、ゲーム画面とマイク音が大きくズレた動画になったとしたら、それはパススルー出力機能とは関係がない要因によって発生しています。いわゆる 音ズレ という現象です。

HDMI分配器と併用したい


  • PS3やPS Vita TVをHDMI接続する場合 、キャプチャーボードのパススルー出力機能を使わずに、 「KanaaN 1入力2出力 対応HDMI 分配器 スプリッター 」(リンク先 : Amazon)などのHDMI分配器を使って映像・音声を分配し、 HDCP対策と遅延対策を同時に行うことも可能 です。PCを起動していない状態でもゲームをプレイできるメリットもあります。




関連ページ


  • このページと関連性の強いページは以下のとおりです。

ページ名 内容
キャプチャーボードのラグを回避する方法 TVゲームキャプチャー時の遅延対策
キャプチャーボード キャプチャーボードの意義、役割
キャプチャーボードの選び方 キャプチャー機器を選択するさいのポイント


トップ > キャプチャーボード1カテゴリ > パススルー出力機能の使い方 / 2016年08月08日 (月) 19時41分23秒


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コメント:

  • ↓ヘッドセットでも大丈夫です。
    ただ、パススルー出力先のTVなりモニターなりに
    ヘッドフォンを繋げている場合は、PCの方の
    ヘッドセットの着用の仕方は工夫が必要になります。 -- 名無しさん (2016-08-08 19:41:23)

  • パススルー機能を使う場合、ヘッドホンとマイクは分けなければいけないのでしょうか?
    できればヘッドセットを使いたいと思っています。 -- スルーパス (2016-08-08 16:08:03)




*1 たとえば、ゲームを録画するわけでもない、ライブ配信するわけでもない、でもPS3のゲームを遊びたいという場合は、PCを起動するか、またはPS3をTVに接続しなおす必要があります。

*2 TVのほうのゲーム画面を見つつ、PCから出ているゲーム音を聞いてゲームをプレイするというようなことはしません。ゲーム画面とゲーム音がズレているので(ゲーム音が遅れる)、操作しづらいからです。

*3 比較対象がないかぎり、1フレームの遅延は遅延があることすら人間には知覚できません。たとえば、常時1フレームだけ遅延しているゲーム画面を複数の被験者に見せて、ゲームをプレイさせたとします。だれも遅延に気づきません。1フレーム、約0.016秒(約16ms)というのは、それだけ短い時間なのです。ただ、2フレームの遅延があると、遅延の存在に気づく人が出てきます。古い液晶TVやプラズマTVでは、6フレーム以上の遅延があることも珍しくありません。TVで6フレームの遅延がある場合、多くの人が遅延を体感するはずです。また、10フレーム以上の遅延では、もはや通常どおり操作できません。

*4 いったんゲーム画面を表示させたあとは、キャプチャーソフトは閉じてもかまいません。キャプチャーソフトを起動していなくともパススルー出力は可能です。

*5 PS4の場合は、「設定」→「サウンドとスクリーン」→「映像出力設定」で「Deep Color出力」を「オフ」にします。またPS3の場合は、「設定」→「ディスプレイ設定」で「Deep Color 出力(HDMI)」を「切」にします。

*6 音量ミキサーを開くには、タスクトレイ(PCの画面右下)にあるスピーカーアイコンを右クリックして、「音量ミキサーを開く」を選択します。

*7 MonsterX U3.0Rなど、そのような機能がない製品の場合であっても、気になるほどゲーム画面とマイク音がズレるわけではありません。




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