小話05

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この世の誰よりも強くなりたい。

誰もが一度は夢見る願望を、誰よりも強く想い続けた兄弟がいた。


兄は剣術を極め、大陸一の剣士となった。

弟は魔術を極め、大陸一の魔術師となった。


二人はある日再会し、互いの実力を認め合うと同時に、どちらがより強いのか。

それを確かめたい衝動にかられた。


翌日、大陸中の人間が見物に訪れる中、二人の決闘が始まる。


兄の剣は弟の魔弾をことごとく裂き、

弟の魔壁が兄の剣を全く受け付けない。


ついに、つかなかった決着。

難しい顔をして睨み合う二人に、見物人の一人がそっと声をかける。


 お二人は、これ以上強くなりようが無い。もういっそ、互いを勝者ということにしては。


それを聞いた兄弟は、顔を合わせると大声で笑い、次に声を揃え言った。


 とんでもない。勝負は、まだまだこれからだ。



やがて兄は、弟の魔術に打ち勝つため、魔術を習い始めた。

すると弟も、兄の剣術を負かすため、剣術の研究を始めた。



兄弟の決着は、弟子の代になった今でも、ついていないという。