トップ > オーディオカテゴリ > Audacityの使い方 / 2016年08月13日 (土) 19時56分00秒



無料で音声を録音・編集!高機能なアプリ、Audacityを使いこなそう

  • Audacity(オーダシティ)は、音声を録音・編集するためのアプリケーションです。ひじょうに多機能かつ高機能であるため、あらゆる用途に使えます。


音声を録音する

  • PCに接続したマイクの音を録音することができます。たとえば、実況プレイ動画、歌ってみた、ナレーションなどで、マイク音声を録音するさいにAudacityを使用するのもよいでしょう。また、インターネットラジオやゲームの音など、PCで再生している音をすべて録音することができます。

カット、ミキシング、エフェクト

  • Audacityを使えば、あらゆる音声編集が可能です。たとえば、不要な部分のカット、コピー&ペースト、複数の音声ファイルの合成(ミキシング)ができます。エフェクトも豊富に用意されており、一例としてエコー・リバーブ、フェード、音量レベルの増幅、スピード変更、ノイズ除去などがあります。

目次




ダウンロード・インストール




  • ダウンロードしたファイルをダブルクリックして画面を順に進めていきましょう。すぐにインストールが完了します。

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音声を録音するさいのポイント


  • Audacityで音声を録音する場合、どのような音声を録音したいのかによって設定を変更する必要があります。具体的には3つのケースに応じて設定を変更します。すなわち、(1)マイクの音を録音するケース、(2)PCの音を録音するケース、(3)PCの音とマイクの音を同時録音するケースです。

  • (2)や(3)でいうところのPCの音とは、たとえば動画や音楽、ゲームの音など、PCのスピーカーまたはヘッドフォンから聞こえてくる音のことです。PCの音を録音するためには設定が必要であり、これができていない場合はPCの音をAudacityで録音したり、マイクの音とPCの音を同時に録音するということができません。

  • 録音時の設定についてですが、Audacityでの設定と、Windowsでの設定の2種類があります。基本的に両方の設定が必要と考えておきましょう。場合によってはどちらかの設定だけでもよいのですが、慣れないうちは解説どおりに設定してみてください。


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録音時の設定-Audacity-


  • Audacityでの設定方法は以下のとおりです。あくまでも設定例です。

  1. Windows DirectSound」を選択する。
  2. スピーカーアイコンの横で「プライマリ サウンド ドライバー」を選択する。
  3. マイクアイコンの横で「プライマリ サウンド キャプチャ ドライバー」を選択する。
  4. 1 (モノラル)入力チャンネル」または「2 (ステレオ)入力チャンネル」を選択する*1
  5. 「編集」→「設定」→「品質」の順にクリックする。
  6. 「サンプリング周波数」を「44000 Hz」または「48000 Hz」にし、「サンプリング形式」を「16-bit」または「24-bit」にする*2


  • PCの音を録音する場合は、「Windows WASAPI」を選択しましょう。このように設定することで、PCから聞こえてくる音はすべて録音可能です。ただし、この設定にしているとマイクの音は同時に録音できません。つまり、PCの音のみを録音できればよいという場合にかぎり、「Windows WASAPI」を選択してください。


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録音時の設定-Windowsでの設定-


  • つぎにWindows側で設定していきます。

マイクの音を録音する場合


  • マイクの音を録音する場合の設定は簡単です。設定方法については、実況用PCマイクをご覧ください。注意したいのですが、この設定で録音できるのはあくまでもマイクの音だけです。


PCの音とマイクの音を同時録音する場合


  • PCの音とマイクの音を同時録音する場合は、ステレオミキサー機能およびマイクミュート解除機能というものが必要になります。両機能を使用することによって、PCの音とマイクの音を同時に録音できるようになります。詳細は、ステレオミキサーの基礎をご覧ください。


▲ステレオミキサー(左)とマイクミュート解除(右)

  • ただ、後述するAudacityのマルチトラック機能を使えば、必ずしもPCの音とマイクの音の同時録音にこだわる必要はありません。音楽などの音声ファイルをAudacityで読み込んだあと、またはPCで再生している音楽などをAudacityで録音したあとに、マイクの音をこれに重ねてひとつの音声ファイルにすることができるからです。つまり、別々のタイミングで録音した音声ファイルを、あとで編集でひとつにすればよいので、ステレオミキサー機能などがなくてもよいのです。

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録音と再生


録音


  • 設定がすんだら音声を録音します。をクリックすれば録音開始です。録音を停止するにはをクリックします。で録音を一時停止することも可能です。


  • 録音中はレベルメーターに着目しましょう。レベルメーターを見れば、音量を客観的に把握できます。もしレベルメーターが左端のほうで動いているのであれば、それは音量が小さいことを意味します。録音中はつねにレベルメーターを見て、適切な音量で録音できているか確認することが重要です*3


  • 音割れには注意してください。音量が大きすぎると音が割れてノイズが発生します(クリッピングノイズ)。レベルメーターが振り切っている状態だと音が大きすぎる状態です。クリッピングノイズが発生しないよう、音量を下げて録音しましょう。あくまでも目安ですが、いちばん大きな音のときに-6dB(デシベル)あたりになるのが適切な音量です。

再生


  • 音声の最初から最後までを一気に再生したい場合は、の順にクリックします。「Shift」キーを押しながら再生するとループ再生します。


  • 音声の特定の部分だけを再生したい場合は、再生したい部分をドラッグして、をクリックします。すると、ドラッグした範囲(色が変わった部分)だけが再生されます。


  • Audacityで音声を再生すると、少し音がうるさく感じることがあるかもしれません。そのようなときは、Audacityのスピーカーアイコンで音量を下げます。音声ファイルには影響がないので、好みの音量に調整してください。


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音声ファイルの読み込み


  • ここまで、Audacityでの録音について見てきましたが、PCに保存してある音声ファイルを読み込んで編集することも可能です。Audacityで音声ファイルを読み込むには、「ファイル」→「開く」です。または、音声ファイルをAudacityに直接ドラッグ&ドロップしてもかまいません。


  • 読み込める音声形式は、WAV、MP3、Ogg Vorbis、FLACなどです。WMA、M4A、AC3といった音声ファイルを読み込みたい場合は、FFMpegを導入する必要があります。

  • WAVファイルを読み込んだときに警告画面が表示された場合は、「編集の前に非圧縮のオーディオファイルをコピーする(より安全です)」が選択されていることを確認して「OK」をクリックしてください。

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基本的な編集(1)


  • それでは、Audacityで音声編集するうえで基礎となる知識を見ていきましょう。

波形


  • 波形は、音声を目に見えるように表示したグラフのことです。Audacityで音声を録音したり、あるいは音声ファイルを読み込むと波形が表示されます。この波形を見ながら音声を編集していくことになります。


  • 波形の見方は簡単です。縦軸が音の大きさを、横軸が時間をそれぞれ表しています。波形は、音が大きいほど振幅が大きくなり、音が小さいほど振幅が小さくなります。波形が真っ直ぐな直線に見える場合は、きわめて小さい音であるか、または音が入っていない状態であると考えてください。

選択ツールでの範囲選択


  • Audacityで音声を編集するときは、基本的に選択ツールを使用できる状態にしておきましょう。選択ツールは、その名のとおり波形を選択するためのものです。道具箱ツールバーのが選択ツールです。選択ツールのときは、波形をクリックした場所にカーソルが表示されます。


  • Audacityでの音声編集の基本は、選択ツールで波形を選択することです。たとえば、音声の特定箇所をカットしたい場合は波形の一部分を選択します。これを範囲選択といいます。範囲選択するには、選択ツールで特定の部分をドラッグしましょう*4。範囲選択した部分は、両端のいずれかを左右にドラッグして範囲を変えられます。


  • トラックコントロールパネルの空白部分をクリックすると、トラック全体を選択できます。


拡大・縮小


  • 細かい編集作業をしたいときは、波形を拡大します。範囲選択してをクリックすれば、その部分を大きくできます。逆に波形全体を見たいときは、をクリックします。

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基本的な編集(2)


切り取り・トリム・無音化


  • 音声の不要な部分をカットしたい場合は、範囲選択してをクリックします(切り取り)。カットすると選択した部分の音声が削除され、音声が短くなります。また、後続の音声が左側に自動で移動します。Audacityでのカット編集は、この方法で行うのがもっともシンプルで実用的でしょう。


  • 特定の部分だけを残して、ほかの部分をカットしたい場合は、範囲選択してをクリックします(トリム)。

  • 音声の一部を無音にするには、範囲選択してをクリックします(無音化)。無音化した部分の波形は直線になります。

分割


  • 音声の長さを変えずに不要な部分をカットしたい場合や、後続の音声を左側に移動したくない場合は、音声を分割します。範囲選択して「編集」→「オーディオの削除」で「分割して切り取り」または「分割して削除」を選びます。分割された部分は空白になります。後続の音声が移動しないため、音声の長さは変わりません。


  • ほかにも音声を分割する方法として、「編集」→「クリップの境界」→「分割」または「分割して新規」があります。これは音声の一部分を同一トラック上で移動したり、あるいは新規トラックを作成するためのものです。

コピー&ペースト


  • 範囲選択してをクリックするとコピーできます。選択ツールでカーソルを適当な場所に移動し、をクリックすればペーストです。

アンドゥ・リドゥ


  • をクリックすると編集作業を戻すことができます(アンドゥ)。で編集作業をやり直します(リドゥ)。アンドゥ・リドゥは回数無制限で可能です。

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マルチトラック


マルチトラックとは


  • Audacityでは複数のトラックを同時に扱うことができます。これをマルチトラックといいます。マルチトラックにより、複数の音を重ねて編集し、最終的にひとつの音声ファイルにまとめることが可能です。音声編集時は、複数のトラックは独立しているため、それぞれ別々の編集ができます。


  • たとえば、BGMとマイクの音を重ねたい場合にマルチトラック機能が役立ちます。BGMはBGM、マイクの音はマイクの音で独立しているわけですから、BGMの音量は少し下げて、マイクの音を逆に上げるというようなことができるわけです。また、音楽であれば各パートごとに音量や定位を調整し、リバーブなどのエフェクトをかけることが可能です。

複数のトラックの準備


  • マルチトラック編集するためには、複数の音声ファイルを用意しましょう。そこで、複数の音声ファイルをAudacityにドラッグ&ドロップします。すると、複数のトラックが作成されます。音声ファイルは1個ずつドラッグ&ドロップしてもよいですし、複数の音声ファイルをまとめてドラッグ&ドロップしてもかまいません。

  • 複数のトラックを作成する方法としては、ほかに多重録音する方法があります。まず、音声ファイル(例 : BGM)をAudacityで開きます。そしてマイクの音を録音します。すると、最初に読み込んだ音声が再生された状態でマイクを録音できます*5。録音はトラックの最後のほうで自動停止します*6

  • トラックコントロールパネルの「ミュート」および「ソロ」は、複数あるトラックのうち、特定のトラックだけを聞きたいときに使用します*7

マルチトラック編集


  • 複数のトラックを範囲選択するには、特定の範囲をドラッグした状態でマウスの左ボタンを押しっぱなしにし、そのままさらに上または下方向にドラッグします。もしくは、範囲選択したあと「Shift」キーを押しながら、ほかのトラックコントロールパネルの空白部分をクリックします。


  • 波形はタイムシフトツールで場所を移動できます。タイムシフトツールを使用するには、を選択して波形を左右にドラッグしてください。これで複数の波形の位置、音の鳴るタイミングを合わせましょう。をクリックすると複数のトラックを同期させることができます*8


  • 特定のトラック全体の音量を下げたい場合は、トラックコントロールパネルで音量を下げます。この音量調整は、音声ファイルとして保存したさいに反映されます*9。トラックの一部の音量を下げたい場合は、「エフェクト」→「増幅」で「増幅」をマイナスの値にしてください。


ミックスダウン


  • 複数のトラックを2chのステレオ音声にまとめる(ミックスダウン)には、すべてのトラック全体を選択して「トラック」→「ミックスして作成」の順にクリックします。ミックスダウンすることで複数のトラックがひとつになり、音声が合成されます。

  • ふたつあるトラックのうち片方を左チャンネルに、もう片方を右チャンネルに割り振ることもできます。上段のトラックコントロールパネルの▼をクリックして「ステレオトラックの作成」を選択します*10。この場合、両トラックはモノラル音源でなくてはいけません。

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小さな音を大きくする


  • 音声を録音して聞いてみると、意外と小さい音量でしか録音できていない(音圧が低い)ということがあるかもしれません。このようなときは、Audacityで音量を大きくすることができます。迫力のある、大きな音にしてみましょう。音量レベルを上げる方法は何種類もありますが、ノーマライズとコンプレッサーが定番です。

ノーマライズ


  • 音量を大きくしたいときに、もっとも簡単なのがノーマライズ(正規化)する方法です。ノーマライズするには、「エフェクト」→「正規化」の順にクリックします。設定は初期設定のまま変更する必要はありません。


コンプレッサー


  • もう少し全体的に音を大きくしたいときや、細かく音質を設定したいときはコンプレッサー(コンプ)をかけるとよいでしょう。大きな音を潰し(圧縮し)、小さな音との音量差を埋めて全体音量を大きくできます。コンプレッサーをかけるには、「エフェクト」→「コンプレサー」の順にクリックします。


説明 備考
閾値(しきいち) 設定した音よりも大きい音のときにコンプがかかる。低く設定するほどコンプが強くかかる スレッショルドとも
ノイズフロア 設定した音よりも小さい音を減衰させる
レシオ コンプの度合い、比率。「x:1」の「x」の部分を高く設定するほどコンプが強くかかる
アタックタイム 閾値を超えてからコンプがかかり始めて完了するまでの時間。短いほど効果が強い
リリースタイム 閾値を下回ってからコンプを解除するまでの時間。短いほど効果が強い

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エフェクト


  • Audacityでは、音声にさまざまなエフェクトをかけて加工することができます。使用できるエフェクトの種類は、メニューバーの「エフェクト」に表示されます。エフェクトの例を簡単に見ておきましょう。


エコー・リバーブ


  • 山彦(やまびこ)のようなエコーをかけたい場合は、「エフェクト」→「エコー」でできます。ただ、あらかじめ音声の末尾に「ジェネレーター」→「無音」で無音部分を追加しておかないと、音の末尾がぶつ切れになる場合があります。無音を追加するのがめんどうな場合は、「エフェクト」→「Delay」がよいでしょう。

  • カラオケのような残響音を加えたい場合は、リバーブをかけます。リバーブをかけるには「エフェクト」→「リバーブ」です。必要に応じて、あらかじめ「ジェネレーター」→「無音」で末尾に無音部分を追加しておきます。設定例については、こちらに掲載されています。最初はとりあえず、40㎡、4s、0.9、0.75、0dB、-22dB、-28dBで設定してみてください。


説明
Roomsize 空間の大きさ、広さ。値が大きいほど空間が広く感じられる
Reverb time 残響時間の長さ。値が大きいほど音が響きく
Damping 残響音が減衰するまでの時間。値が1に近いほど音が早く減衰し、響きにくくなる
Input bandwidth 帯域幅に上乗せする残響。値が1に近いほど音が響きやすい
Dry signal leve もとの音のボリューム。値が0に近いほど残響音が大きくなる
Early reflection level 初期反射音のボリューム
tail level 残響音の後ろのほうのボリューム

フェード


  • フェードインは、音量を少しずつ大きくしていくエフェクトです。やり方は、範囲選択してから「エフェクト」→「フェードイン」です。他方、フェードアウトは、音量を少しずつ小さくしていくエフェクトです。やり方は、範囲選択してから「エフェクト」→「フェードアウト」です。

オートダック


  • オートダック(オートダッキング、オートドック)は、たとえばナレーションが入ると同時にBGMの音量を自動的に少し下げ、ナレーションが終わったあとにBGMの音量をもとに戻したい場合に使います。

  1. 複数のトラックを用意する。
  2. 音量を自動的に調整したいトラック(例 : BGM)を上に移動する*11
  3. を選択する。
  4. いちばん下にあるトラックの位置を適当な場所に移動する(左右にドラッグ)。
  5. 上に移動したトラック全体を選択する*12
  6. 「エフェクト」→「オートドック」→「OK」の順にクリックする。

テンポ・ピッチ


  • テンポ(拍節の速さ)の変更は、「エフェクト」→「テンポの変更」です。この場合、ピッチ(音の高さ)は変わりません。ピッチの変更は、「エフェクト」→「ピッチの変更」です。この場合、テンポは変わりません。テンポとピッチの両方を変えたい場合は、「エフェクト」→「スピードの変更」です。

イコライザ


  • イコライザ(EQ)を使うと、特定の音域を変化させることができます。低音、中音、高音における、それぞれの強弱(増幅・減衰)を設定可能です。イコライザを使用するには、「エフェクト」→「イコライゼーション」です。初期設定では「カーブの描画」が選択されていますが、「グラフィックイコライザ」のほうがわかりやすいでしょう。


ノイズリダクション


  • ノイズにはいろいろな種類があります。なかでも気にする人が多いのが、「サーッ」という雨のようなノイズです。PCの環境がよくないと、どうしてもこのようなノイズが乗ります。可能なかぎりノイズが入らないような環境で録音するのがノイズ対策の基本ですが、ノイズが入ってしまった場合の最後の手段としてノイズリダクションを使います。


  1. 「サーッ」というノイズが入っている無音部分を範囲選択する。
  2. 「エフェクト」→「ノイズの除去」の順にクリックする。
  3. 「ノイズプロファイルの取得」をクリックする。
  4. トラック全体を選択する。
  5. 再び「エフェクト」→「ノイズの除去」の順にクリックする。
  6. ノイズ除去の程度を設定して「OK」をクリックする。

  • ノイズリダクションは、強くかけすぎないようにしましょう。強くかけすぎると音質が劣化するからです。そもそもPCで高音質録音する場合は、ノイズリダクションは使用すべきではありません。サウンドカード、USBオーディオ、オーディオインターフェースなどの周辺機器を使用するのが基本です。


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保存


保存方法


  • 通常、音声はWAV(ウェブ)形式で保存します。この形式は、音質を劣化させずに音声を保存することができます。また、Windows標準の音声形式であるため、PCでの再生・編集に最適です。

  1. 「ファイル」→「オーディオの書き出し」の順にクリックする。
  2. 音声の一部だけを保存したい場合は、範囲選択後、「ファイル」→「選択したオーディオの書き出し」の順にクリックする。
  3. 「ファイル名」に適当な名前を入力する。
  4. 「ファイルの種類」で「WAV (Microsoft) 16 bit PCM 符号あり」を選択する。
  5. 適当な保存先を指定して「保存」をクリックする。


音声の圧縮


Ogg Vorbis


  • ファイルサイズを小さくしたいのであれば、Ogg Vorbis(オッグ ボルビス)で保存することもできます。Winampfoobar2000が標準でOgg Vorbisの再生に対応しています。これに対し、Windows Media PlayeriTunesはOgg Vorbisに対応していません(参考)。

  1. 「ファイル」→「オーディオの書き出し」の順にクリックする。
  2. 適当なファイル名を入力する。
  3. 「ファイルの種類」で「Ogg Vorbis ファイル」を選択する。
  4. 「オプション」をクリックする。
  5. 「品質」を設定する。
  6. 適当な保存先を指定して「保存」をクリックする。

MP3


  • MP3で保存する場合は、LAMEというソフトウェアをインストールする必要があります。

  1. Audacityを終了する。
  2. こちらにアクセスする。
  3. 「For FFMpeg/LAME on Windows」の「Lame_v3.99.3_for_Windows.exe」をダウンロードする。
  4. 「Lame_v3.99.3_for_Windows.exe」をインストールする。
  5. Audacityを起動して音声ファイルを開く。
  6. 「ファイル」→「オーディオの書き出し」の順にクリックする。
  7. 適当なファイル名を入力する。
  8. 「ファイルの種類」で「MP3 ファイル」を選択する。
  9. 「オプション」をクリックする。
  10. 「品質」でビットレートを選択する*13
  11. 「OK」をクリックする。
  12. 適当な保存場所を指定して「保存」をクリックする。

プロジェクトファイルの保存


  • 編集作業を中断し、あとで再開したい場合は、「ファイル」→「プロジェクトファイルを保存」で編集作業を保存します。作業を再開するときは、Audacityでプロジェクトファイルを開いてください。プロジェクトファイルの拡張子は「.aup」です。

サンプリングレート


  • 少し難しい話になりますが、Audacity左下にある「プロジェクトのサンプリング周波数 (Hz)」は、読み込んだ音声ファイルに合わせて自動的に変更されます。また、保存した音声ファイルのサンプリングレートはこの数値となります。したがって、たとえば44100Hzの音声ファイルを読み込むと、「プロジェクトのサンプリング周波数 (Hz)」も44100Hzになりますが、もし48000Hzに変更すると48000Hzに変換してファイルを書き出すことになります。


  • トラックコントロールパネルの▼で「サンプリング周波数設定」を変更しないようにしてください。音声の再生速度、再生時間、音程が変更されます。

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その他


  • 範囲選択後に「プチッ」というノイズが発生するようになった場合は、いったんアンドゥします。そして、範囲選択しなおし、「編集」→「ゼロとの交差部分を見つける」の順にクリックします。

  • Audacityは、VSTプラグインというソフトウェアをインストールすることによってエフェクトを追加することができます。

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関連ページ






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最終更新:2016年08月13日 19:56

*1 通常、マイクの音だけを録音したい場合は、「1 (モノラル)入力チャンネル」を選択します。誤解する人がいますが、ほとんどのマイクはモノラルマイクなので、「2 (ステレオ)入力チャンネル」を選択しても意味はありません。他方、音楽などのステレオ音源を録音したい場合は、「2 (ステレオ)入力チャンネル」を選択します。音楽などはステレオ音源であることが多いでしょう。ステレオ音源をモノラル録音すると、音の立体感がなくなるため音質が悪く感じます。マイクの音とPCの音を同時録音したい場合も「2 (ステレオ)入力チャンネル」を選択します。

*2 サンプリング周波数(サンプリングレート)もサンプリング形式(量子化ビット数)も、数字が大きいほど高音質で録音できるのですが、通常はそこまで気にする必要はありません。ファイルサイズも増えます。よくわからない場合は、48000Hz、16bitでよいでしょう。

*3 BGMを録音する場合を例に考えてみましょう。いま現在自分が聞いているBGMの音量が適切であったとしても、必ずしもその音量でBGMを録音できるとは限りません。録音したBGMを保存後、再生して聞いてみたら小さい音でしか録音できていなかった、というのはよくあるケースです。こういうことがないように、レベルメーターを見ながら録音することが重要なのです。録音中にレベルメーターを見れば、どの程度の音量で録音されることになるのか、客観的に把握できるからです。ただ、かりに音量が小さかったとしても、後述する方法で大きくすることが可能です。なお、録音中でない場合に音量レベルを知りたい場合は、レベルメーターをクリックすればわかります。

*4 ほかに範囲選択する方法として、「編集」→「選択」→「先頭からカーソルまで」もしくは「カーソルから最後まで」も覚えておくと便利です。

*5 もし音声が再生されない場合は、「録音と再生」→「オーバーダブ (オン/オフ)」がONになっていることを確認してください。

*6 自動で録音停止したくない場合は、音声ファイルを読み込んだ時点でカーソルをトラックの最初のほうに移動しておきます。「編集」→「カーソルの移動」→「トラックの最初」です。

*7 「ミュート」は、そのトラックの音量をミュート(消音)にする機能で、「ソロ」はそのトラック以外の音量をミュートにする機能です。

*8 トラックが同期した状態だと、たとえばトラックAに1秒の無音を入れると、トラックBにも1秒の無音が入ります。また、トラックAを1秒削除すると、トラックBも1秒削除されます。

*9 なお、Audacityの右上のスピーカーアイコンで音量を下げた場合は、音声ファイルとして保存した場合でも音量は反映されません。

*10 ステレオトラックを解除してモノラルトラックに戻したい場合は、トラックメニューで「ステレオトからモノラルへ」を選択します。「ステレオトラックを分離」を選択してもかまいませんが、その場合はトラックコントロールパネルの▼をクリックして、それぞれのトラックで「モノラル」を選びましょう。

*11 上下のトラックを入れ替えるには、トラックコントロールパネルの▼をクリックして「トラックを上へ移動」または「トラックを下へ移動」を選択します。

*12 トラックコントロールパネルの空白部分をクリックします。すると波形全体の色が変化します。なお、いちばん下にあるトラックは選択してはいけません。エラーが出ます。

*13 ビットレートが高いほど高音質で、かつファイルサイズが大きな音声ファイルになります。128kbps以上がお薦めです。