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150 :危ない桃りんご ◆mQKcT9WQPM :2007/01/30(火) 22:35:30 ID:gFOI0xw6 「じゃあ、いってきます」 「いってらっしゃい」 ティファニアを森の入り口で見送り、才人は手を振った。 ティファニアは、森に果物を採りに出かけた。 才人は村で、薪を割る事になっている。 「なんか逆だよねー」 才人の横で同じく居残り組の、タニアがつまらなさそうにそう言った。 タニアは子供達の中で一番のお姉さんで、よくティファニアの手伝いをしている。 それでもまだ十代前半で、才人と並ぶと兄妹のように見える。 「何が?」 タニアの言葉に、才人が疑問をぶつける。 「見送る側と送られる側。普通夫が出て稼ぎにいくもんだよねー」 才人は何マセたこと言ってんだコイツ、とか思いながら、タニアのブルネットの髪をくしゃくしゃとかき回す。 「何言ってんだ。こっちもやること沢山あるだろ?じゃ、俺薪割りに行って来るから、タニアもさっさと自分のやる事やれよ?」 言って才人はタニアを置いて、薪を割るために蔵のほうに行ってしまった。 「…テファお姉ちゃんも大変だねえ…」 呆れたようにため息をついて、タニアは歩き出した。 「あんな鈍感が相手だと」 さあ!今日はちゃっちゃと仕事を片付けちゃいますよ? 俺は目の前の切り株に最初の薪を置いて、鉈を振るった。 すこーん、と小気味いい音をたてて、薪は真っ二つに割れる。 これをあと一回すれば、使える薪の出来上がり。 それを直ぐ近くの薪を入れる柵の中に一杯作れば、今日の仕事は終わり。 「おー相棒、頑張ってんねー」 近くに立てかけたデルフが、呑気にそう語りかけてくる。 そう、今日は頑張らねばならぬのだ。 なんとしても午前中に仕事を終えて、テファの仕事を手伝いに行く! ていうかむしろ。 テ フ ァ を 襲 い に 行 き ま す。 昼間っからこんなこと考えてる俺マジケダモノ。 「相棒、涎涎」 おおっとイカンイカン。 そう、俺達は最初の一回以外、昼間にシタことはない。 さらに、野外でのプレイもあれ以来ない。 正直、普通のプレイも飽きてきたし。 俺が新たな刺激を求めて、何の問題があろうか! 自然に、薪を割るスピードが上がっていく。 「待ってろよテファぁぁぁぁぁ、今日こそはお外でむにゅってやるからなぁぁぁぁぁぁ」 「相棒、声声」 151 :危ない桃りんご ◆mQKcT9WQPM :2007/01/30(火) 22:36:03 ID:gFOI0xw6 今日の目標は桃りんご。 そろそろ南の森にいいのが生るころだし、サイトも桃りんごのパイおいしいって言ってくれたし。 それに、桃りんごの皮は陰日で干せばお料理の隠し味にも使える。 日持ちしないのが欠点だけど、いろいろ使い道のある桃りんごは森の中で暮らす私達にはありがたい収穫物だ。 えーっと、確かこのへんに…。 南の森に着いた私は、桃りんごの群生地を探す。 その私の目に、すこし遠くなった、村の近くにある絶壁が目に入る。 頬が熱くなるのが分かった。 …お、思い出しちゃった…。 サイトと初めてシタ時のこと。 崖のそばでレッサードラゴンに遭遇して、身を隠すために崖の割れ目に隠れて。 サイトと密着して…えっちな気分になって…。そのまま…。 はっと気づくと、意味もなく近くの下生えの葉っぱをむしっていた。 な、何考えてんのよ私ってば! さ、桃りんご探さなきゃ桃りんご! で、でもキモチよかったなぁ…また外でシテみたいな。 …あったかくなったら、サイトにお願いしてみようかな…。 …ってまた!ダメじゃない私!早く帰って夕ご飯の支度もしなきゃいけないのに。 私はようやく見つけた、桃りんごの群生地に向かって小走りで駆けていった。 「こいつで、終わりだぁ!」 振りかぶった鉈を一閃、最後の薪は見事に真っ二つになった。 「おー、おめでとー。ぱちぱち」 手がないので擬音で拍手を表現するデルフリンガー。 時間は昼を少し過ぎた辺り。才人は全ての薪を割り終わった。 才人は額に浮いた汗の玉をぬぐうと、最後の薪を柵の中に放り込んだ。 そして、デルフリンガーを手に取ると。 「行くぜデルフ…明日に向かって!」 「…仕事終わったばっかだってのに…元気だねぇ」 テファのいるであろう、南の森へ向かって駆け出した。 「おにーちゃん、ご飯忘れてるよ」 七万の軍を止めた男の突撃は、弁当を手にしたブルネットの少女によって止められた。 タニアは昼ごはんを詰めたバスケットを、目の前でブレーキをかけて止まった才人に突き出した。 「お姉ちゃんのぶんも入ってるから。ちゃんと届けてね?」 なんでこの娘俺がテファのとこに向かう気なの知ってんだ? 才人が疑問に思っていると。 「ほら、早く届けないとお姉ちゃんお腹すかせてるよ。早く行ったげて」 疑問を差し挟む余地もなく、タニアは才人を追い払うように手を振る。 「お、おう」 仕方なしに才人は弁当を手に走り出す。 すぐに才人の背中は見えなくなる。 「まったくもう、世話の焼ける保護者なんだから・・・」 呆れたように言って、タニアはジムたちの歓声の聞こえる我が家へと、戻っていった。 152 :危ない桃りんご ◆mQKcT9WQPM :2007/01/30(火) 22:37:11 ID:gFOI0xw6 収穫がひと段落したので、手近な切り株の上でお弁当を広げる。 中には泥団子が数個と、小さな紙切れが入っていた。 な、なにこれ!? まさかタニア、エマたちのおままごとのバスケットとお弁当のバスケット間違えたの? …しょーがないなー、今日はお昼抜きかあ…。 私は仕方なくバスケットを閉じようとした。 でもなんとなく、そこに入っていた紙切れが気になって、畳まれたそれを開けて見る。 『チャンスあげたから、きちんと決めてよね、お姉ちゃん。 タニア』 タニアの字でそう書いてあった。 …チャンス?何の事? 私が疑問に思っていると。 「…−ぃ、テファー」 遠くから…サイトの声っ!? 私は慌てて声のしたほうを見る。 「おーい、テファー」 視線の先には、デルフさんを背負ったサイトが、私を探していた。 え?なんで? 私はフシギに思ったけど、すぐに大きな声でサイトを呼んだ。 「サイト、こっちー!」 大きく手を振ってそう呼ぶと、サイトはすぐに気づいてくれた。 …ま、まさか、チャンスって…! すぐにテファは見つかった。 南の森に入ると、俺は大声でテファを呼ぶ。 十分もしないうちに、テファが大声で居場所を知らせてくれた。 「ど、どうしたの?サイト」 ん?なんで赤くなってんだテファ? まあいいか、とりあえず用件を伝えよう。 「はいこれ、お弁当。タニアが届けてくれってさ」 俺は弁当の入ったバスケットをテファに手渡す。 「あ、ありがとう…」 やっぱり赤い顔のまま、テファはバスケットを受け取る。 …どうしたんだ一体? 俺は心配になって、テファのおでこに手を当てた。 「顔赤いぞ?熱でもあんの?」 熱はない。掌から伝わるテファの体温は、彼女が健康であることを教えてくれた。 でも。 テファは見る見るうちにその長い耳の先まで真っ赤になって、バスケットを抱えたまま一気にあとずさった。 153 :危ない桃りんご ◆mQKcT9WQPM :2007/01/30(火) 22:38:41 ID:gFOI0xw6 「ななななななんでもないのっ!なんでもっ!」 そしてぎこちない動きでバスケットを抱えて近くの切り株の上に座ると、わざとらしい大声で言った。 「じゃ、じゃあ、お腹もすいたしお昼にしよっかなあ!」 ま、必死になんか隠してるのは分かったけどさ。 そういや俺もお昼まだなのよね。 「俺も一緒に食べていい?お昼まだなんだよ」 そう言って俺はテファの腰掛けた切り株に腰掛ける。 切り株はあんまり大きくないので、俺とテファのお尻は密着する。 「あ、あう…」 テファは何故か、バスケットを抱えたまま俯いてしまった。 …ほんとに、どうしたんだ一体? あうあうあうあうあうあうあうあうあうあうあうあうあうあう 私の頭の中は今『あ』と『う』で埋め尽くされていた。 ちゃ、チャンスって!チャンスって! どうすればいいのかわかんないよーーーー! なんかサイト密着してるし!さっきからなんか積極的だし! 私はバスケットを抱えたまま、混乱していた。 すると。 隣からサイトの手が伸びてきた。 「テファ、昼ごはん食べたいからそれ貸して?」 あ、あ、そっか。 私は慌ててサイトにバスケットを渡す。 「は、はい!」 「ありがと」 サイトはバスケットを受け取ると、フタを開けて、中からサンドイッチを取り出した。 あ、あれタニアと一緒に作った卵サンド…。 サイトはそれを一口かじると、私のほうを向いた。 「あ、そういえばテファもお昼まだだったよね?」 そして。 バスケットから一個サンドイッチを取り出すと…。 154 :危ない桃りんご ◆mQKcT9WQPM :2007/01/30(火) 22:39:20 ID:gFOI0xw6 「ほらテファ。あーーん」 「え」 思わず固まる私。 え?え?あーんって?あーんって? 「ほらテファ、口開けて?」 「え、え、でも、それ」 それって私の役目じゃっ…! でも、サイトは手を出して断る仕草をする私に言った。 「食べさせてくんなきゃ、お昼あげないよー?」 言って、バスケットを抱えていたずらっぽく笑う。 …もー、しょうがないなあ…。 「あ、あーん…」 私はおずおずと口を開ける…。 その中に、サイトがサンドイッチを入れてくれる。 結局、サイトは最後まで、私に自分でお昼を食べさせてくれなかった。 お昼を食べ終わると、少し落ち着いたのか、ティファニアは立ち上がって言った。 「それじゃ、そろそろ私収穫に戻るね。夕方までにこの籠いっぱい採らないと」 そう言って示した籠の中身は、まだ半分程度だった。 それを見た才人は、当然、 「俺も手伝うよ」 と、手伝いを買って出た。 え、才人も薪割があるんじゃ、というティファニアの疑問に、昼前にもう終わったよ、と才人は告げた。 それなら、と、ティファニアは才人に手伝ってもらうことにする。 二人でなら、日が傾き始める前に終わるだろう。 「じゃあ、こっち来て手伝って」 ティファニアは才人にそう指示して、収穫場所へ向かう。 桃りんごは、普通の果物とはちょっと違う採り方をする。 桃りんごは木の高い位置に生る。 それを採るには、高い梯子か魔法が必要なのだが、それを使わなくても採れる方法がある。 桃りんごの木を揺するのだ。 そうすれば、熟れているものだけが枝から外れて落ちてくる。 しかし、熟れているものの数が多いと、それだけ取りこぼしも多くなる。一人で収穫しているならなおさらだ。 地面に落ちたものでも潰れていなければ食する事はできるが、しかしそれは売り物にはならなかった。 だから、才人の手伝いは、ティファニアの収穫の効率を倍以上にしてくれた。 ティファニアは合図とともに木を揺すり、桃りんごを落とす。 合図を受けた才人が、空中から振ってくる桃りんごを素早くキャッチする。 その連携は思いのほかうまくいき、3本も木を揺する頃には、籠の中は桃りんごで一杯になった。 155 :危ない桃りんご ◆mQKcT9WQPM :2007/01/30(火) 22:40:27 ID:gFOI0xw6 「ありがとサイト、おかげですごく早く終わったよ」 ティファニアはそう言って、にっこり笑いかける。 しかしそんなティファニアに、才人は真剣な眼差しで彼女を見つめ返す。 え。 その眼差しに固まるティファニア。 才人はそんなティファニアに向かって言った。 「テファ、すごく上等な桃りんごが残ってる」 「え?どこ?」 ティファニアは慌てて振り返り、さっき収穫した木を見てみるが、その枝にぶらさがっているのは熟していない若い実だけで、どこにもそんなものはない。 「サイト、それ見間違いじゃあ」 「ううん、確かにここにある」 そう言い放って才人は。 背後から、両手でティファニアの両胸を思いっきり揉んだ。 「ちょっと、サイトっ」 テファが暴れると、俺の手の中で極上の桃りんごがぽよよんと揺れる。 げへへへへへへ。にーがさないぞぉー? 隙を見せるテファが悪いんだかんね?そんなわけで今日は。 青空の下でいたしてしまいます。 俗に言うア オ カ ン というヤツです。 俺は指の間で暴れる柔らかいおにくを、むにむにと揉む。 はーーーーーーーーーーー。いつ揉んでもやーーーーーらけーーーーーーー。 「あっ、やだっ」 声では嫌がってるけど、表情と腰つきが欲情してますよー? 俺が胸を揉むたびに、テファの表情はどんどんやらしくなり、腰をくねらせる。 感じちゃってマスネ? 俺はそんなテファを抱き寄せて体を密着させると、その耳元で囁いた。 「イヤなら、本気で振りほどけばいいじゃん」 「えっ…」 そして、俺はわざと腕の力を抜いて、今度は柔らかくテファの胸をいじめる。 テファは真っ赤な顔をして、俯いてしまう。 ありゃ。ご機嫌損ねたかなぁ? んじゃご機嫌取りいってみましょうか? 俺は、前々からやってみたかったアレを実行する。 テファの長い耳の端を、軽く噛んだのだ。 「やぁっっ!」 テファは俺の腕の中で、切なげな声を漏らす。 おや。なかなか好感触。 今度は、その耳の襞の中を舌で舐めまわす。 「ふぁっ、ああんっ!」 その度にテファの顔がどんどんとろけて、俺の掌の中で、服の上からでも分かるほどテファの乳首が硬くなってきてるのがわかる。 なーーーるほど。 エルフは耳が弱いんデスネ? 156 :危ない桃りんご ◆mQKcT9WQPM :2007/01/30(火) 22:41:52 ID:gFOI0xw6 「耳、感じるんだ?テファ」 俺はそうテファの耳元で囁く。 「だ、め、なの…耳、弱いのぉ…」 はぁはぁと荒い息をつきながら、テファはそう必死に訴えてくる。 ダメだなあテファー?自分から弱点さらしたら。 それを聞いた俺はもちろん、耳の中を舌で遠慮なく蹂躙した。 「やっ、だめぇっ、あんっ、ああんっ!」 なーにがダメなのかなあー? 俺は右手をテファの右胸に残し、左手を俺のほうに突き出されたテファのお尻に向かわせる。 そして。 薄い布の上から、テファを撫でた。 くちゅっ 「やぁんっ!」 ほーほー、この音はー。 俺は左手の指先で探る。 すると、人差し指の指先に湿った薄い布が絡んだ。 そしてそれを、人差し指に絡ませる。空気に晒されたテファの割れ目に、左の中指の先を沈ませる。 ぷちゅ… 湿った音をたてて、俺の中指はテファの中に飲み込まれた。 「濡れてるねテファ」 「やだぁ…ゆびぃ…入れちゃだめぇ…」 必死に俺の腕の中で懇願するテファ。 んー?それじゃあテファさん、こういうことですね? 「指じゃなきゃいいんだ?」 「えっ…」 俺は神速の抜刀術で抜き去った俺の逆刃刀を、テファのそこに突き立てた。 157 :危ない桃りんご ◆mQKcT9WQPM :2007/01/30(火) 22:43:02 ID:gFOI0xw6 サイトが入ってきたっ…! 指ダメって言ったら…。 だ、ダメなのっ、だって今日はっ ぐりゅ! 「やぁぁぁぁぁぁぁんっ!」 サイトが一気に奥までっ…! ヤだ、だめっ…キモチ…いいよぉっ…! 私の身体から力が抜ける。 それを察したのか、サイトは私を身体ごと回して、さっき収穫した桃りんごの木に私を押し付ける。 私は木にもたれかかる格好になる。 さ、サイトが止まってる間にっ…! 「だめ、サイト、だめぇっ」 「何がダメなのかなー?」 ぷちゅっ、ぐりゅっ! 「や、あああっ!」 だめって、言おうとしたら…っ! サイトが、腰を使い始めたっ…。 ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ! 「こんなに、テファは涎たらして感じてるのに?」 やっ、ちがっ、それぇっ、サイトがぁっ。 「ふぁんっ、やぁんっ、あぅっ」 喉が踊る。止められない。 キモチイイ電流が体中を暴れまわって、私を狂わせる。 でもっ…! 「だめっ、だめなのっ!」 必死にそれだけ言い放つ。 でもそれが精一杯。 「俺からするのがダメだって?」 こりこりっ。 「ふやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」 だめっ、みみかんじゃだめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ! 私はその刺激に、問答無用で逝ってしまった。 「くっ…!」 あ…まだ…サイト…あつい…かたいよ…。 「逝っちゃうほど感じてるのに、なんでダメなのかなあ?」 や…ダメ…。 うごいちゃダメぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ! サイトは、私が逝ったのを確認すると、また腰を使い始めた。 158 :危ない桃りんご ◆mQKcT9WQPM :2007/01/30(火) 22:45:00 ID:gFOI0xw6 「ああっ、あんっ、あんっ、あんっ!」 もうだめ。 私の理性は、もう完全に溶けてしまった。 もう、サイトを貪る事しか、考えられない。 シテ。もっとシテ。 私は無意識に、サイトの動きに合わせて腰をくねらせ始めていた。 「ああんっ、あんっ、いいっ!」 「くっ…テファっ…!」 サイトの腰がだんだん早くなる。 あ…くる…サイトが…くるんだ…。 そこまで考えて。私は思い出した。 「だめっ、サイトっ、中はダメぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」 私がそう叫ぶと同時に。 どくどくどくどくどくっ! サイトが…中で…弾けた…。 中で精を放たれたティファニアは、ぐったりと、目の前の木にもたれていた。 そのティファニアから、才人は力を失った己自身を引き抜く。 才人とティファニアの間に、才人が中で果てた証である粘液の糸が伝う。 「ダメって…言ったのに…」 荒い息で、ティファニアはそう呟く。 その声には、軽い嗚咽が混じっていた。 「…ご、ごめん…」 その嗚咽に、急に自分が酷い事をしたのではないかと思い、才人は木の根元にぐったりと身を預けるティファニアに謝る。 しかしティファニアは許さなかった。 「今日は…危ない日なんだよ…?」 「…え?」 才人は一瞬ティファニアの言っている事が理解できなかった。 が、しかし、次の瞬間、その意味を即座に理解した。 「…そ、そうだったのか…」 そして少しの間考え込むと。 159 :危ない桃りんご ◆mQKcT9WQPM :2007/01/30(火) 22:45:30 ID:gFOI0xw6 「責任は取るよ」 真剣な眼差しでそう言った。 今度は、ティファニアが才人の言葉を理解するために数秒を要した。 「子供が出来たら…二人で育てよう」 そう言って木の根元に座り込むティファニアに手を差し伸べる。 その言葉に、ティファニアは目尻に涙を浮かべた。 「いいの?私で…いいの…?」 差し伸べられた才人の手を握り返す事が、肯定を示す手段だったが、ティファニアはまだ躊躇していた。 才人の中にはあの人がいる。アルビオンの七万を相手にしても守りたい、あの人が。 しかし才人は、そんなティファニアの手をしっかりと握り締めた。 「テファがいいんだ」 ティファニアが望んでいた言葉と共に。 「サイト……っ!」 声にならない嗚咽を上げ、ティファニアは愛しい人を抱きしめ…そして泣いたのだった。 「で、私の縁結びの話はオシマイ。  ほんとにもう、煮え切らないカップルだったわよもう。私の後押しがなかったら今も恋人続けてたんじゃない?たぶん。  その後どうなった、って?  いやもうそれが笑える話でね。お兄ちゃん探しに来た元ご主人様とメイドと取り合いになって、結局全員…。  あーこら!そこ!お母さんから言われてるでしょつまみ食いすんなってー!  あ、ごめんごめん。どこまで話したっけ。  ああそうそう、結局その二人、この村にいついちゃってさ。  …そうそう、今の子が長男。他にもあと二人いるのよ。今ここにいないけど。  ほんっと、どーしょーもない種馬よね、お兄ちゃんってば。  ああそうアナタ、ロサイスいくんならいいお婿さん探してきてくんない?  ウエストウッドのタニア、いま絶賛お婿さん募集中。  顔は文句言わないから、節操なしじゃなくて、誠実で、お金稼げて、なるべくならロサイスに家持ってるお婿さん!  こらー!つまみ食いすんなって何度言わせれば気が済むのよもー!  とにかく、私ここで子守りで婚期逃すのイヤなんだってば!ホントにお願いね?  ちゃんと一宿一飯の恩義は返しなさいよ!  え…?俺じゃだめか、って…?  じゃあ、聞くけど。アナタ年収はいくら?」   〜fin

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