予選その2 vs 矢倉中飛車

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*kureの24名人戦奮闘記 予選その2 ***予選その2 初戦を勝って意気揚々と第二戦へ。次の相手はa-kawa氏(現R859、最高R960)と強敵だ。得意戦法は・・・よくわからない? これといった決まった戦型は定跡型はあまり指さないようで、変則的な力戦将棋模様が多い感じ。うーむ、ぶっちゃけこれはやりづらそうだ。そうは思えないかもしれないが、kureは意外と定跡党。棋書60冊以上の棋書コレクターは伊達じゃない! 故に定跡でない、相手の狙いがよくわからない変則的な将棋は大の苦手だ。 基本的にkureの棋風は「受け型」だと思っている。受けが強いというわけではなくて、相手の戦型にあわせて受けて立つ将棋だ。つまり自分から戦型を決めることはほとんどしない。相手にまず戦型を決めてもらってそれに追随するように対抗策を弄するタイプの棋風なのだ。序盤早々に飛車先の歩をついて居飛車を表明するのも、態度を決めて相手に戦型を早く決めてもらうためだ。それをみて序盤を組み上げていく。なのでこのa-kawa氏のような相手はやりづらく、苦戦をしいられるだろうと戦前から予想していた。はたして・・・。 【名人戦6級リーグb 予選02局目(2010/01/01)】  先手▲ kure90 後手△ a-kawa 初手からの指し手 ▲7六歩 △8四歩 ▲2六歩 △8五歩 ▲7七角 △3四歩 ▲6六歩 △4二銀 ▲4八銀 △3三銀 ▲7八金 △6二銀 ▲5八金 △5四歩 ▲5六歩 △4二玉(第1図) 今回もkureが先手。いつもの出だしだが、後手は早々に△8五歩と飛車先を決めてきた。▲7七角を強要されたが、ウソ矢倉に組み上げる考えだ。お互い相矢倉風の出だしに後手は△4二玉。第01局同様早囲いの含みだ。先手としてはまたものんびりした序盤をやっていられない。もっとゆっくり指そうよ!  #ref(yosen02-01.jpg) 第1図以下の指し手 ▲6七金右 △3二玉 ▲8八銀 △1四歩 ▲1六歩 △9四歩 ▲6八角 △3一角 ▲3六歩 △8六歩(第2図) 早囲いなら雁木もあったが勢い▲6七金右と上がってしまった。なので相矢倉でいくしかない。 後手の△3一角に▲3六歩。これが疑問手だった。普通の矢倉戦ならそれでいいが、本譜はまだ▲7七銀が入っていない。先にこれを入れるべきだった。まずこれが一つめのミス。△8六歩から角交換の仕掛けを許してしまった。 #ref(yosen02-02.jpg) 第2図以下の指し手 ▲同 歩 △同 角 ▲8七歩 △6八角成 ▲同金引 △5二金右 ▲7七銀 △5三銀 ▲4六歩 △4四歩 ▲4七銀 △6四銀 ▲4八玉(第3図) 角交換はさけられないので不本意だが受けて立つしかない。△8六角には素直に▲同角がよかった。今回はある狙いがあって▲8七歩を決め、後手から角交換を催促した。先手の狙いとは・・・右玉! 第01局につづき懲りずに右玉である。角交換は右玉有利という至極単純な思考の下、右玉にするなら風車右玉っしょということで△6八角成に▲同金と手順に金を引いて▲5八金と決めるつもりだったのだ。以下右辺を整理して▲4八玉と右玉を表明する。が、これも疑問手。後手の6四銀の存在も怖い。 #ref(yosen02-03.jpg) 第3図以下の指し手 △4三金 ▲3七桂 △5二飛 ▲5七金 △3五歩 ▲6一角 △6二飛 ▲8三角成 △3六歩 ▲同 銀 △6九角(第4図) 後手は目論見どおり△4三金と早囲い・・・と思いきや△5二飛と牙をむいた! 角はいないが矢倉中飛車だ。先手は▲5七金と中央を厚くする。これもまずかった。後手の△3五歩が思いのほか厳しかった。▲同歩は△3六歩▲同銀で中央を薄くされて苦しい。▲6一角と打って飛車筋をどかしたが▲8三角成と馬を作ってもこの馬が活躍しそうにない。一応、5六の地点に効いてはいるもののイマイチ味が悪い。△3六歩にノータイムで▲同銀。中央の飛車の脅威はさったので十分と思っていたが、△6九角が後手の狙いの一手だった! #ref(yosen02-04.jpg) 第4図以下の指し手 ▲4七銀 △7八角成 ▲2九飛 △8八歩 ▲6五歩 △5三銀 ▲2五桂 △2四銀 ▲3三歩 △同 桂 ▲同桂成 △同 銀 ▲6六銀 △8九歩成 ▲5五歩 △同 歩 ▲同 銀 △5四歩 ▲6六銀 △9九と ▲6四歩 △同 銀 ▲5六馬 △同 馬 ▲同 金 △5五桂 ▲同 銀 △同 歩 ▲5七金 △5六銀 ▲2五桂 △5七銀成 ▲同 玉 △5六金 ▲同 銀 △同 歩 ▲4七玉 △5五桂 ▲3七玉 △3六歩 ▲2七玉 △4七桂成 ▲3三桂成 △同 金 ▲5四角 △4三桂 ▲2五桂 △3八角 ▲1七玉 △2七金 ▲同 飛 △同角成 ▲同 玉 △3七飛 ▲2八玉 △3八成桂 まで106手で後手の勝ち(結果図) △6九角でこの将棋は中盤にして早くももう終了した。金銀両取り+馬作り。引き飛車が入っていない右玉にありがちな弱点を如実につかれた形だ。完全にこの筋は見落としていた。後手がうまかった、そしてkureがヘボかったというしかない。此処から先はもうkureに見せ場はないので解説はここまで。。。 これで1勝1敗。やはり戦前の予想どおり苦戦どころの話ではない将棋であった。 #ref(yosen02-05.jpg) 開始日時:2010/01/01 23:16:47 棋戦:名人戦6級リーグ2 予選02 戦型:矢倉中飛車・矢倉右玉 先手:kure90 後手:a-kawa ▲7六歩 △8四歩 ▲2六歩 △8五歩 ▲7七角 △3四歩 ▲6六歩 △4二銀 ▲4八銀 △3三銀 ▲7八金 △6二銀 ▲5八金 △5四歩 ▲5六歩 △4二玉 ▲6七金右 △3二玉 ▲8八銀 △1四歩 ▲1六歩 △9四歩 ▲6八角 △3一角 ▲3六歩 △8六歩 ▲同 歩 △同 角 ▲8七歩 △6八角成 ▲同金引 △5二金右 ▲7七銀 △5三銀 ▲4六歩 △4四歩 ▲4七銀 △6四銀 ▲4八玉 △4三金 ▲3七桂 △5二飛 ▲5七金 △3五歩 ▲6一角 △6二飛 ▲8三角成 △3六歩 ▲同 銀 △6九角 ▲4七銀 △7八角成 ▲2九飛 △8八歩 ▲6五歩 △5三銀 ▲2五桂 △2四銀 ▲3三歩 △同 桂 ▲同桂成 △同 銀 ▲6六銀 △8九歩成 ▲5五歩 △同 歩 ▲同 銀 △5四歩 ▲6六銀 △9九と ▲6四歩 △同 銀 ▲5六馬 △同 馬 ▲同 金 △5五桂 ▲同 銀 △同 歩 ▲5七金 △5六銀 ▲2五桂 △5七銀成 ▲同 玉 △5六金 ▲同 銀 △同 歩 ▲4七玉 △5五桂 ▲3七玉 △3六歩 ▲2七玉 △4七桂成 ▲3三桂成 △同 金 ▲5四角 △4三桂 ▲2五桂 △3八角 ▲1七玉 △2七金 ▲同 飛 △同角成 ▲同 玉 △3七飛 ▲2八玉 △3八成桂 まで106手で後手の勝ち -[[kureの24名人戦奮闘記]]
*kureの24名人戦奮闘記 予選その2 ***予選その2 初戦を勝って意気揚々と第二戦へ。次の相手はa-kawa氏(現R859、最高R960)と強敵だ。得意戦法は・・・よくわからない? これといった決まった戦型は定跡型はあまり指さないようで、変則的な力戦将棋模様が多い感じ。うーむ、ぶっちゃけこれはやりづらそうだ。そうは思えないかもしれないが、kureは意外と定跡党。棋書60冊以上の棋書コレクターは伊達じゃない! 故に定跡でない、相手の狙いがよくわからない変則的な将棋は大の苦手だ。 基本的にkureの棋風は「受け型」だと思っている。受けが強いというわけではなくて、相手の戦型にあわせて受けて立つ将棋だ。つまり自分から戦型を決めることはほとんどしない。相手にまず戦型を決めてもらってそれに追随するように対抗策を弄するタイプの棋風なのだ。序盤早々に飛車先の歩をついて居飛車を表明するのも、態度を決めて相手に戦型を早く決めてもらうためだ。それをみて序盤を組み上げていく。なのでこのa-kawa氏のような相手はやりづらく、苦戦をしいられるだろうと戦前から予想していた。はたして・・・。 【名人戦6級リーグb 予選02局目(2010/01/01)】  先手▲ kure90 後手△ a-kawa 初手からの指し手 ▲7六歩 △8四歩 ▲2六歩 △8五歩 ▲7七角 △3四歩 ▲6六歩 △4二銀 ▲4八銀 △3三銀 ▲7八金 △6二銀 ▲5八金 △5四歩 ▲5六歩 △4二玉(第1図) 今回もkureが先手。いつもの出だしだが、後手は早々に△8五歩と飛車先を決めてきた。▲7七角を強要されたが、ウソ矢倉に組み上げる考えだ。お互い相矢倉風の出だしに後手は△4二玉。第01局同様早囲いの含みだ。先手としてはまたものんびりした序盤をやっていられない。もっとゆっくり指そうよ!  #ref(yosen02-01.jpg) 第1図以下の指し手 ▲6七金右 △3二玉 ▲8八銀 △1四歩 ▲1六歩 △9四歩 ▲6八角 △3一角 ▲3六歩 △8六歩(第2図) 早囲いなら雁木もあったが勢い▲6七金右と上がってしまった。なので相矢倉でいくしかない。 後手の△3一角に▲3六歩。これが疑問手だった。普通の矢倉戦ならそれでいいが、本譜はまだ▲7七銀が入っていない。先にこれを入れるべきだった。まずこれが一つめのミス。△8六歩から角交換の仕掛けを許してしまった。 #ref(yosen02-02.jpg) 第2図以下の指し手 ▲同 歩 △同 角 ▲8七歩 △6八角成 ▲同金引 △5二金右 ▲7七銀 △5三銀 ▲4六歩 △4四歩 ▲4七銀 △6四銀 ▲4八玉(第3図) 角交換はさけられないので不本意だが受けて立つしかない。△8六角には素直に▲同角がよかった。今回はある狙いがあって▲8七歩を決め、後手から角交換を催促した。先手の狙いとは・・・右玉! 第01局につづき懲りずに右玉である。角交換は右玉有利という至極単純な思考の下、右玉にするなら風車右玉っしょということで△6八角成に▲同金と手順に金を引いて▲5八金と決めるつもりだったのだ。以下右辺を整理して▲4八玉と右玉を表明する。が、これも疑問手。後手の6四銀の存在も怖い。 #ref(yosen02-03.jpg) 第3図以下の指し手 △4三金 ▲3七桂 △5二飛 ▲5七金 △3五歩 ▲6一角 △6二飛 ▲8三角成 △3六歩 ▲同 銀 △6九角(第4図) 後手は目論見どおり△4三金と早囲い・・・と思いきや△5二飛と牙をむいた! 角はいないが矢倉中飛車だ。先手は▲5七金と中央を厚くする。これもまずかった。後手の△3五歩が思いのほか厳しかった。▲同歩は△3六歩▲同銀で中央を薄くされて苦しい。▲6一角と打って飛車筋をどかしたが▲8三角成と馬を作ってもこの馬が活躍しそうにない。一応、5六の地点に効いてはいるもののイマイチ味が悪い。△3六歩にノータイムで▲同銀。中央の飛車の脅威はさったので十分と思っていたが、△6九角が後手の狙いの一手だった! #ref(yosen02-04.jpg) 第4図以下の指し手 ▲4七銀 △7八角成 ▲2九飛 △8八歩 ▲6五歩 △5三銀 ▲2五桂 △2四銀 ▲3三歩 △同 桂 ▲同桂成 △同 銀 ▲6六銀 △8九歩成 ▲5五歩 △同 歩 ▲同 銀 △5四歩 ▲6六銀 △9九と ▲6四歩 △同 銀 ▲5六馬 △同 馬 ▲同 金 △5五桂 ▲同 銀 △同 歩 ▲5七金 △5六銀 ▲2五桂 △5七銀成 ▲同 玉 △5六金 ▲同 銀 △同 歩 ▲4七玉 △5五桂 ▲3七玉 △3六歩 ▲2七玉 △4七桂成 ▲3三桂成 △同 金 ▲5四角 △4三桂 ▲2五桂 △3八角 ▲1七玉 △2七金 ▲同 飛 △同角成 ▲同 玉 △3七飛 ▲2八玉 △3八成桂(結果図)まで106手で後手の勝ち △6九角でこの将棋は中盤にして早くももう終了した。金銀両取り+馬作り。引き飛車が入っていない右玉にありがちな弱点を如実につかれた形だ。完全にこの筋は見落としていた。後手がうまかった、そしてkureがヘボかったというしかない。此処から先はもうkureに見せ場はないので解説はここまで。。。 これで1勝1敗。やはり戦前の予想どおり苦戦どころの話ではない将棋であった。 #ref(yosen02-05.jpg) 開始日時:2010/01/01 23:16:47 棋戦:名人戦6級リーグ2 予選02 戦型:矢倉中飛車・矢倉右玉 先手:kure90 後手:a-kawa ▲7六歩 △8四歩 ▲2六歩 △8五歩 ▲7七角 △3四歩 ▲6六歩 △4二銀 ▲4八銀 △3三銀 ▲7八金 △6二銀 ▲5八金 △5四歩 ▲5六歩 △4二玉 ▲6七金右 △3二玉 ▲8八銀 △1四歩 ▲1六歩 △9四歩 ▲6八角 △3一角 ▲3六歩 △8六歩 ▲同 歩 △同 角 ▲8七歩 △6八角成 ▲同金引 △5二金右 ▲7七銀 △5三銀 ▲4六歩 △4四歩 ▲4七銀 △6四銀 ▲4八玉 △4三金 ▲3七桂 △5二飛 ▲5七金 △3五歩 ▲6一角 △6二飛 ▲8三角成 △3六歩 ▲同 銀 △6九角 ▲4七銀 △7八角成 ▲2九飛 △8八歩 ▲6五歩 △5三銀 ▲2五桂 △2四銀 ▲3三歩 △同 桂 ▲同桂成 △同 銀 ▲6六銀 △8九歩成 ▲5五歩 △同 歩 ▲同 銀 △5四歩 ▲6六銀 △9九と ▲6四歩 △同 銀 ▲5六馬 △同 馬 ▲同 金 △5五桂 ▲同 銀 △同 歩 ▲5七金 △5六銀 ▲2五桂 △5七銀成 ▲同 玉 △5六金 ▲同 銀 △同 歩 ▲4七玉 △5五桂 ▲3七玉 △3六歩 ▲2七玉 △4七桂成 ▲3三桂成 △同 金 ▲5四角 △4三桂 ▲2五桂 △3八角 ▲1七玉 △2七金 ▲同 飛 △同角成 ▲同 玉 △3七飛 ▲2八玉 △3八成桂 まで106手で後手の勝ち -[[kureの24名人戦奮闘記]]

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