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「大逆転の心得」(2011/12/19 (月) 23:09:57) の最新版変更点
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大逆転。
それは相手のミスと自分の粘りとの合作である。(VIP将棋部辞書より引用)
本講座は将棋倶楽部24の早指しにおいて、
大逆転を狙う為の心得について触れたい。
まず大逆転が発生しやすい状況をあげてみる。
以下、自玉に即詰みが無い前提で下記に示す。
***①自分より相手のもち時間が少ない。
***②自玉にはっきりした寄りがない。(広く、玉が上部に抜ける形等)
***③アヤが沢山ある。(頓死筋、紛れ含む)
***④相手のネット回線が弱くリソース落ち、相手戻らず。(悪魔のささやきで判定勝ちへ)
①については言うまでもない。特に24の早指2においては、
持ち時間が切れると自動的に負けになる。
これによって勝敗が決まることが意外に多い。
②、要は相手が王手は追う手をしてきたりすると・・・という意味だ。
寄せに入ってなかなか寄らないと焦りが生まれる。③と同様だ。
③については局面が複雑な程、大逆転が生まれやすいという意味だ。
つまりは相手が間違えやすい、双方の攻め駒が入り込んだゴチャゴチャした局面である。
④については運である。
人間性善説を信じ、生きてこられた方に申し訳ないので、良い子のみんなはやめてね。
さて、大逆転の心得という本題、講座に移りたい。
**心得 動揺を誘う
具体的に言えと文句がつきそう。
まあ図を見て下さい。
自分と将棋倶楽部24会員の誰かとの実戦である。
便宜上先後逆
#ref(局面1.png)
図1
図1は3九の金に狙いをつけて桂馬を打たれた局面である。
次の▽3九桂成が詰めろだ。相手の持ち駒は金銀5枚、△5八竜といった強力な攻め駒もある。
こちらは桂馬しかなく、相手玉に迫る手段がない。投了しようかと思った。が、
圧倒的な敗勢の中、私は▲3六馬と寄った。(図1)
#ref(局面2.png )
&bold(){図1}
図1で▽3九桂成なら▲5八馬と竜を取り除く手段があり、
同時に▲1七玉~▲2六玉からの脱出口を開けた意味もある。
単調な手ではなく、2つ以上の含みを持たせることが重要である。
図1以下の手順
△4八銀 ▲2九金 △3九金 ▲6三龍 △2九金 ▲同 玉(図2)
#ref(局面3.png )
&bold(){図2}
手順中▽3九金とベタっと打たれたが、こちらは▲2六の脱出口があるから詰まない。
この瞬間に▲6三竜と攻める。
図では▽1七銀(下図)とされると必死(のはず)で、以下▲6一竜と迫っても▽5一金▲6四馬
▽3二歩で負けだった。
#ref(局面7.png)
実戦では相手の考慮時間中にその順に気づき、ハッとなったが、
30秒の秒読みの中で相手は間違った。
図2以下の手順
△3九銀成 ▲1八玉(図3)
#ref(局面4.png )
図3
▽3九銀成に玉を1八に上がり、上部脱出を見せる。
1八なら▽38竜に▲2八金と打って受けるスペースも生まれる。
▲1八玉に▽5二銀と受けたが、すでに逆転ムードだ。
図3以下の手順
△5二銀 ▲6四馬 △5三歩
▲4三歩成 △同銀左 ▲3三金(図4)
#ref(局面5.png )
&bold(){図4}
▲6一竜と切るのはまだ早い感じがした。▲6一竜の王手でいつでも切れるなら
すぐに決める必要はない。歩を成り捨てて▲33金と紛れを求めにいった。(図4)
玉の頭上に打って嫌味を付ける。飛車を取れば▲同馬左上が詰めろになる。
図4以下の手順
△3二金 ▲同 金 △同 玉 ▲3四歩 △― 時間切れ(図5)
#ref(局面6.png )
&bold(){図5}
相手の敗着は▲同金に対した△同玉である。そこは△同銀とされると困っていた。
歩を伸ばした所で、持ち時間が0になり相手の切れ負けになった。
この歩はまた玉頭に歩を伸ばし拠点として嫌味をつけたわけだ。
▽同銀は▲4四桂が見えるし(以下▽2二玉▲3二金▽12玉▲5二桂成)
▽33歩と合わせても▲同歩成▽同玉から▲2五桂馬の活用がある。
将棋倶楽部24での早指は、秒を読まれて切れると負けなのがはっきりしている。
しかし早指2というルールでは一手秒読みと、持ち時間の切れ負けがあり、うっかりしやすい。
この将棋は持ち時間の兼ね合いもあったが、
玉のふところを広くし、寄せミスを誘うのも逆転テクの一つである。
*※ミス待ちは恥ずかしいことではないので、堂々と実行しましょう。
***心得 辛かったら逃げても良い。
#ref(局面8.png )
図は桂馬で繋ぎ王手された局面だ。逃げ場が問題となる。
飛車を二枚持たれ、敵玉は安泰でアヤがない。
ここで9八玉と逃げた。6九桂成はそっぽの駒になるので
指しにくくさせたわけだ。
とまあ不利には代わりない・・
作成途中
大逆転。
それは相手のミスと自分の粘りとの合作である。(VIP将棋部辞書より引用)
本講座は将棋倶楽部24の早指しにおいて、
大逆転を狙う為の心得について触れたい。
まず大逆転が発生しやすい状況をあげてみる。
以下、自玉に即詰みが無い前提で下記に示す。
***①自分より相手のもち時間が少ない。
***②自玉にはっきりした寄りがない。(広く、玉が上部に抜ける形等)
***③アヤが沢山ある。(頓死筋、紛れ含む)
***④相手のネット回線が弱くリソース落ち、相手戻らず。(悪魔のささやきで判定勝ちへ)
①については言うまでもない。特に24の早指2においては、
持ち時間が切れると自動的に負けになる。
これによって勝敗が決まることが意外に多い。
②、要は相手が王手は追う手をしてきたりすると・・・という意味だ。
寄せに入ってなかなか寄らないと焦りが生まれる。③と同様だ。
③については局面が複雑な程、大逆転が生まれやすいという意味だ。
つまりは相手が間違えやすい、双方の攻め駒が入り込んだゴチャゴチャした局面である。
④については運である。
人間性善説を信じ、生きてこられた方に申し訳ないので、良い子のみんなはやめてね。
さて、大逆転の心得という本題、講座に移りたい。
**心得 動揺を誘う
具体的に言えと文句がつきそう。
まあ図を見て下さい。
自分と将棋倶楽部24会員の誰かとの実戦である。
便宜上先後逆
#ref(局面1.png)
図1
図1は3九の金に狙いをつけて桂馬を打たれた局面である。
次の▽3九桂成が詰めろだ。相手の持ち駒は金銀5枚、△5八竜といった強力な攻め駒もある。
こちらは桂馬しかなく、相手玉に迫る手段がない。投了しようかと思った。が、
圧倒的な敗勢の中、私は▲3六馬と寄った。(図1)
#ref(局面2.png )
&bold(){図1}
図1で▽3九桂成なら▲5八馬と竜を取り除く手段があり、
同時に▲1七玉~▲2六玉からの脱出口を開けた意味もある。
単調な手ではなく、2つ以上の含みを持たせることが重要である。
図1以下の手順
△4八銀 ▲2九金 △3九金 ▲6三龍 △2九金 ▲同 玉(図2)
#ref(局面3.png )
&bold(){図2}
手順中▽3九金とベタっと打たれたが、こちらは▲2六の脱出口があるから詰まない。
この瞬間に▲6三竜と攻める。
図では▽1七銀(下図)とされると必死(のはず)で、以下▲6一竜と迫っても▽5一金▲6四馬
▽4二歩で負けだった。
#ref(局面7.png)
実戦では相手の考慮時間中にその順に気づき、ハッとなったが、
30秒の秒読みの中で相手は間違った。
図2以下の手順
△3九銀成 ▲1八玉(図3)
#ref(局面4.png )
図3
▽3九銀成に玉を1八に上がり、上部脱出を見せる。
1八なら▽38竜に▲2八金と打って受けるスペースも生まれる。
▲1八玉に▽5二銀と受けたが、すでに逆転ムードだ。
図3以下の手順
△5二銀 ▲6四馬 △5三歩
▲4三歩成 △同銀左 ▲3三金(図4)
#ref(局面5.png )
&bold(){図4}
▲6一竜と切るのはまだ早い感じがした。▲6一竜の王手でいつでも切れるなら
すぐに決める必要はない。歩を成り捨てて▲33金と紛れを求めにいった。(図4)
玉の頭上に打って嫌味を付ける。飛車を取れば▲同馬左上が詰めろになる。
図4以下の手順
△3二金 ▲同 金 △同 玉 ▲3四歩 △― 時間切れ(図5)
#ref(局面6.png )
&bold(){図5}
相手の敗着は▲同金に対した△同玉である。そこは△同銀とされると困っていた。
歩を伸ばした所で、持ち時間が0になり相手の切れ負けになった。
この歩はまた玉頭に歩を伸ばし拠点として嫌味をつけたわけだ。
▽同銀は▲4四桂が見えるし(以下▽2二玉▲3二金▽12玉▲5二桂成)
▽33歩と合わせても▲同歩成▽同玉から▲2五桂馬の活用がある。
将棋倶楽部24での早指は、秒を読まれて切れると負けなのがはっきりしている。
しかし早指2というルールでは一手秒読みと、持ち時間の切れ負けがあり、うっかりしやすい。
この将棋は持ち時間の兼ね合いもあったが、
玉のふところを広くし、寄せミスを誘うのも逆転テクの一つである。
*※ミス待ちは恥ずかしいことではないので、堂々と実行しましょう。
***心得 辛かったら逃げても良い。
#ref(局面8.png )
図は桂馬で繋ぎ王手された局面だ。逃げ場が問題となる。
飛車を二枚持たれ、敵玉は安泰でアヤがない。
ここで9八玉と逃げた。6九桂成はそっぽの駒になるので
指しにくくさせたわけだ。
とまあ不利には代わりない・・