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トップ > キャプボカテゴリ概要 > キャプチャーボードの基礎知識 > パススルー出力機能の使い方 / 2018年09月13日 (木) 23時22分45秒



あると便利!パススルー出力でラグ回避&TV出力する方法

  • 近年、パススルー出力機能(パススルー機能)を搭載しているキャプチャーボードが増えてきました。パススルー出力は、キャプチャーボードに接続したゲーム機の映像・音声をTVに出力する機能のことです。


  • 同機能には、(1)遅延がない状態でゲームをプレイできるようになり、また(2)大画面TVでゲームをプレイできるというメリットがあります。

目次


キャプチャーボードの遅延とは


  • まず、パススルー出力機能について見ていくまえに、キャプチャーボードの遅延(表示遅延、ラグ、タイムラグ)について理解しておきましょう。 前提として、遅延のないキャプチャーボードは存在しません

  • ゲーム機をキャプチャーボードに接続し、ゲーム画面をPCに映した状態でプレイすると、いつもと違ってタイミングが合わない、反応が遅い(鈍い)という印象を受けることがあるでしょう。たとえば、コントローラーのボタンを押してから画面のキャラが動くまで間がある、敵の攻撃を避けているはずなのに当たってしまう、というような状況です。これはキャプチャーボードの遅延が原因です。


  • ふだん、ゲーム機とTVを接続してプレイしているときは、遅延を感じる人はあまりいないでしょう。操作してその操作に対応した映像が表示されるまで一瞬です。つまり、操作と画面表示のタイミングが一致します。ところが、ゲーム機とキャプチャーボードを接続してプレイしているときは違います。ゲーム機の映像が表示されるまでのあいだに、わずかな時間差が生じるからです。


  • なぜ時間差が生じるのでしょうか。複数の理由があります。いちばん重要な理由は、ゲーム機から受け取った(入力した)映像をキャプチャーボード内やPC内でいったん処理し、そのあと表示しているという点です。いきなりPC側で映像をパッと表示しているわけではありません。したがって、ゲーム操作をしたあと実際に映像が表示されるまで、最低でも映像処理の時間ぶんは遅れてしまうというわけです。


パススルー出力とは


  • そこで、遅延がない状態で快適にゲームをプレイするための方法が、キャプチャーボードのパススルー出力機能を使うやり方です。

キャプチャーボードの遅延を回避できる


  • パススルー出力機能を使うと、キャプチャーボードがゲーム機から受け取った映像・音声をそのままTVに出すことができます。イメージとしては、よけいな処理をせずにゲーム画面をTVに出力しているところを想像してください。映像処理したものをTVに出力しているわけではないので、遅延はありません


  • ということは、つまりTVのほうに映っているゲーム画面を見ながらプレイすれば、遅延がない状態でゲームをできるということです。PC側のゲーム画面は遅延していても、TVのほうのゲーム画面は遅延していません。TVのゲーム画面を見ながらであれば、いつもどおりの操作感覚でプレイできるわけです。

大画面TVでゲームをプレイできる


  • パススルー出力のメリットはそれだけではありません。TVにゲーム画面を出力するわけですから、大画面TVでゲームをプレイできるということです。PCの小さな画面でゲームをプレイするよりも、40~50インチの大きな画面でゲームをプレイしたいという人は多いでしょう。あるいは、TVの画質(絵作り)が好みという人もいるかもしれません。


使い方が簡単


  • さらにパススルー出力機能のよいところは、キャプチャーボードとTVをHDMIケーブルで接続するだけという点です。難しい設定は必要ありません。キャプチャーボードの遅延を回避する方法はほかにもあるのに(詳細はキャプチャーボードのラグを回避する方法を参照)、なぜパススルー出力なのかというと、簡単だからです。

  • かりに、パススルー出力機能が搭載されていないキャプチャーボードの場合、遅延対策をしようとすればさらに分配器(スプリッター)という周辺機器が必要になります。わざわざ分配器を用意するのは手間でしょう。お金もかかります。しかし、パススルー出力機能を使えば分配器がなくとも遅延対策ができます。初心者でも安心です。


注意点


PCは起動しておく必要がある


  • パススルー出力機能を使用してTVでゲームをプレイするさいは、PCを起動しておく必要があります。もしPCをシャットダウンすると、TV側にゲーム画面が映らないからです(ゲーム音も出ない)。PCを起動していないときにゲームをプレイしたい場合は、少し不便かもしれません*1


  • PCをスリープにした場合も、基本的にはシャットダウンした場合と同様に考えておきましょう。PCをスリープにするとTVにゲーム画面は映りません。ただし、AVT-C875Game Capture HDなどの例外はあります。

遅延がないのはTV側のゲーム画面


  • パススルー出力機能は、あくまでも遅延のない映像をTVに出力する機能です。PCのゲーム画面の遅延が0になるわけではありません。遅延がないのは、「TV」に出力している映像のほうです。「PC」に表示しているゲーム画面は、いままでと変わらず遅延します。もしPCの画面を見ながらゲームをプレイしたいなら、最初から遅延の少ないキャプチャーボードを購入しましょう。

ゲーム音もTVから出ているものを聞く


  • キャプチャーボードが原因で遅延するのは、ゲーム画面だけではありません。ゲーム音も映像に合わせて遅れます。したがって、パススルー出力機能使用時は、「TV」に映っているゲーム画面を見て、かつ「TV」から出ているゲーム音を聞きながらゲームをプレイすることになります*2

TV自体にも遅延はある


  • 少し細かい話になりますが、TV自体にも遅延は存在します(詳細は4Gamer.net)。ここでいうTVというのは、液晶TVやプラズマTVのことです。TV内部で映像処理による遅延が発生しているので、パススルー出力によってキャプチャーボードから遅延のない映像をTVに出力していても、結果的に遅延があるなかでゲームをプレイすることになります。

  • とはいえ、近年の液晶TVには、公称値で1フレーム(約0.016秒)以下に遅延を抑えているモデルもあります。このようなTVなら、通常は遅延を気にする必要はないでしょう。ゲームプレイに影響はないからです*3。たとえ遅延が2フレーム以上あるTVでも、ふだんゲーム機とTVを接続して遊んでいるときに遅延を感じないのであれば、そのTVで問題ありません

  • かりに、パススルー出力してTVでゲームをプレイしているのに遅延を感じるという場合は、TV自体の遅延を感じている可能性が考えられます。このようなときは、TVの画質設定に「ゲームモード」「ゲームダイレクトモード」「スルーモード」などの項目がないか確認してください。これらのモードは、TVの遅延を軽減してくれます。



用意するもの


パススルー出力に対応したキャプチャーボード


  • パススルー出力機能に対応したキャプチャーボードが必要です。同機能に対応していない製品ではパススルー出力できません。


GC550 AVT-C878 C988
価格
商品画像のリンク先
パススルー出力
エンコードタイプ ソフトウェアエンコード ハードウェアエンコード ソフトウェアエンコード
PCとの接続方式 USB 3.0 USB 2.0 PCI Express x1
こちら こちら こちら

Game Capture HD60 Pro Game Capture HD60 S GV-USB3/HD
価格
商品画像のリンク先
パススルー出力
エンコードタイプ ハードウェアエンコード ソフトウェアエンコード ソフトウェアエンコード
PCとの接続方式 PCI Express x1 USB 3.0 USB 3.0
こちら こちら こちら

HDMI入力があるTV


  • HDMI端子を搭載したTVも必要です。HDMI端子があればよいので、PCモニターでもかまいません。どちらかを別途用意します。


  • 近年のキャプチャーボードのパススルー出力は、HDMI端子を使います。そのため、たとえゲーム機とキャプチャーボードをHDMI端子以外の端子で接続している場合であっても(例 : コンポーネント端子)、キャプチャーボードとTVはHDMI端子で接続します。

HDMIケーブル


  • キャプチャーボードとTVは、HDMIケーブルで接続します。同ケーブルは、キャプチャーボードに付属されている場合があるでしょう。



パススルー出力の方法


  • パススルー出力の方法は以下のとおりです。

  1. キャプチャーボードのドライバーやキャプチャーソフトをインストールし、キャプチャーボードを使用できる状態にしておく。
  2. キャプチャーソフトにゲーム画面を表示する*4
  3. キャプチャーボードのHDMI出力TVのHDMI入力を、HDMIケーブルで接続する。


▲キャプチャーボードの「OUT」と表記されているHDMI端子を使ってTVと接続します。


こんなときは


TVでゲーム機の映像・音声を正常に視聴できない


  • PCではゲーム機の映像・音声を視聴できているのに、パススルー出力先のTVでは映像・音声を視聴できない映像・音声が途切れるという場合は、以下のいずれかの対処法を試してください。

  1. ゲーム機の出力解像度を変更する(重要)。TVが1080p非対応の可能性がある。
  2. TVまたはPCモニターの別のHDMI端子に、キャプチャーボードを接続する(重要)。すべてのHDMI端子を試す。
  3. 別のTVまたはPCモニターを使う(重要)。相性が悪い可能性がある。
  4. デスクトップPCを使用している場合は、PCモニターをきちんと2台用意する。1台のPCモニターだけでやらない。
  5. TVの入力切替が正しくできているか確認する。
  6. HDMIケーブルが正しく接続されているか確認する。
  7. HDMIケーブルをいったん外し、再び接続する(重要)。
  8. HDMIケーブルを交換する(重要)。
  9. HDMI-DVI変換ケーブル(またはアダプター)を使っている場合は、HDMIケーブルに交換する。そのままでは音声が出ないので。
  10. TV側のHDMI入力の音声設定を変更する。
  11. ゲーム機をHDMI接続している場合は、ゲーム機側の設定を変更してDeepColorをOFFにする*5
  12. PC、ゲーム機、TV、キャプチャーソフトの起動順を変更する。
  13. PCを起動していることを確認する。
  14. PCを再起動する。

  • そもそもPCにゲーム画面が映っていない場合は、以下のページをご覧ください。PCにゲーム画面を映し、そのうえでパススルー出力を試しましょう。


ゲーム音が二重になる、響く


  • パススルー出力している場合、PCとTVの両方からゲーム音がします。ゲーム音が二重に聞こえる状態になりますが、PCから出ているゲーム音をミュートにすることで対処できます。キャプチャーソフトにスピーカーアイコンがあれば、これをクリックしてミュートにしてください。または、音量ミキサーのほうでゲーム音をミュートにします*6


Elgato Game Capture HD60 Pro付属のキャプチャーソフトでは、スピーカーアイコンをミュートにすることでPCからゲーム音が出なくなります。この状態で録画した場合であっても、ゲーム音は動画に入ります。ゲーム画面は、PS4版『グランド・セフト・オートV』(ロックスター・ゲームス)より。

  • そのうえで、パススルー出力時にマイクを使用する場合は、TVにヘッドフォンを接続して着用しましょう。TVのスピーカーから出ているゲーム音がマイクに入らないようにするためです。もしゲーム音がマイクに入ってしまうと、ゲーム音が響いたように聞こえる(音質も少し変わる)可能性があります。


  • パススルー出力しつつライブ配信する場合は、配信方法によって対処法が異なります。棒読みちゃんを使用する場合と、使用しない場合の2種類に分けて考えましょう。


自分の声を入れて実況プレイ動画を作りたい


  • パススルー出力機能を使う場合でも、実況プレイ動画の作り方は通常どおりです。録画を開始し、TVに映っているゲーム画面を見ながらマイクに声を入れましょう。

  • よくある質問としては、「キャプチャーボードの遅延が原因でゲーム画面とマイクの音がズレるのではないか」、つまり「ゲーム画面がマイクの音より遅れるのではないか」というのがあります。しかし、その点は心配いりません。たとえば、Game Capture HDGame Capture HD60では、ゲーム画面に合わせてマイクの音を意図的に遅延させ、タイミングを合わせています*7

  • もし、ゲーム画面とマイク音が大きくズレた動画になったとしたら、それはパススルー出力機能とは関係がない要因によって発生しています。いわゆる音ズレという現象です。

HDMI分配器と併用したい


  • PS3やPS Vita TVをHDMI接続する場合、キャプチャーボードのパススルー出力機能を使わずに、「 AstroAI 4K HDMI 分配器 スプリッター 1入力2出力」(リンク先 : Amazon)などのHDMI分配器を使って映像・音声を分配し、HDCP対策と遅延対策を同時に行うことも可能です。PCを起動していない状態でもゲームをプレイできるメリットもあります。




関連ページ








名前:
コメント:

  • TVとPCの棒読みちゃんのみを同時に聞くのはどうすれば良いのでしょうか -- 名無しさん (2018-08-23 22:19:42)

  • そうだったんですね!
    ありがとうございます。


    それと、CS機ではなくPCゲームを配信、録画する
    場合もパススルー方法は有効なのでしょうか?
    だとしたら方法が知りたいです!
    こちらのサイトに記載されてますか? -- 名無しさん (2018-07-30 08:08:17)

  • ↓ちょっと説明が難しいんですが、モニターのリフレッシュレートに関係なく
    生配信も録画も最大60fpsの滑らかさになります。
    理由は、通常キャプチャーボードのフレームレートは60fpsまでの対応というのと(PS4とかも)、
    生配信の時も60fpsで配信するからです。
    どのモニターでも視聴者さんの方で144Hzを体感できるということはないです。 -- 名無しさん (2018-07-24 16:13:01)

  • いつも参考にさせて頂いています。
    そこでひとつお聞きしたくて。
    現在、パソコンのモニターに144hzのモノを使っています。
    ライブ配信(録画?)をする際にパススルーの方法をとるとした場合、もう一台用意する(自分が観る側)のモニターの方も144hzのモノでな
    いと、自分が観てプレイしている時や視聴者の方が観ている時に144hzを体感してもらえないのでしょうか?
    それとも、いま手元にある60hzの代用できるモニターで体感できるんでしょうか -- 名無しさん (2018-07-23 14:20:46)

  • 例えばHDMI機器を3台をなるべく遅延を少なく(FPSや格ゲ-なので)
    配信するにはキャプチャー側を付け外ししかないですかね?
    モニターにパススルーがあれば一番便利なんですけどね。
    -- タナカ (2018-01-31 23:09:36)

  • ↓以前実験した時は、うまくいく製品もあれば失敗する製品もありました。
    メーカーとしてはモニターを別途用意したうえでパススルー出力することを
    想定しているので、普通に2台用意してやった方が良いです。 -- 名無しさん (2017-10-25 22:02:14)

  • パススルー出力は1つのテレビで完結しながら出来るのしょうか? -- 名無しさん (2017-10-25 20:01:55)

  • ↓それは出来ないです。 -- 名無しさん (2017-10-04 00:08:29)

  • 分配器なしでパススルー出力だけを使ってPS3やVita TVのHDCPを解除することは不可能でしょうか? -- 名無しさん (2017-10-03 21:22:11)

  • ↓ヘッドセットでも大丈夫です。
    ただ、パススルー出力先のTVなりモニターなりに
    ヘッドフォンを繋げている場合は、PCの方の
    ヘッドセットの着用の仕方は工夫が必要になります。 -- 名無しさん (2016-08-08 19:41:23)

  • パススルー機能を使う場合、ヘッドホンとマイクは分けなければいけないのでしょうか?
    できればヘッドセットを使いたいと思っています。 -- スルーパス (2016-08-08 16:08:03)



*1 たとえば、ゲームを録画するわけでもない、ライブ配信するわけでもない、でもPS4のゲームを遊びたいという場合は、PCを起動する必要があるということです。かりにPCを起動したくないなら、PS4をキャプチャーボードから外して、TVに接続しなおす必要があります。キャプチャーボードによっては例外もあるのですが、基本的にパススルー出力したいならPCは起動しておく必要があると考えてください。

*2 TVのほうのゲーム画面を見つつ、PCから出ているゲーム音を聞いてゲームをプレイするというようなことはしません。ゲーム画面とゲーム音がズレているので(ゲーム音が遅れる)、操作しづらいからです。

*3 比較対象がないかぎり、1フレームの遅延は遅延があることすら人間には知覚できません。たとえば、常時1フレームだけ遅延しているゲーム画面を複数の被験者に見せて、ゲームをプレイさせたとします。だれも遅延に気づきません。1フレーム、約0.016秒(約16ms)というのは、それだけ短い時間なのです。ただ、2フレームの遅延があると、遅延の存在に気づく人が出てきます。古い液晶TVやプラズマTVでは、6フレーム以上の遅延があることも珍しくありません。TV側で大きな遅延が発生している場合は、もはやパススルー出力する意味がなくなる場合が出てきます。

*4 いったんゲーム画面を表示させたあとは、キャプチャーソフトは閉じてもかまいません。キャプチャーソフトを起動していなくともパススルー出力は可能です。

*5 PS4の場合は、「設定」→「サウンドとスクリーン」→「映像出力設定」で「Deep Color出力」を「オフ」にします。またPS3の場合は、「設定」→「ディスプレイ設定」で「Deep Color 出力(HDMI)」を「切」にします。

*6 音量ミキサーを開くには、タスクトレイ(PCの画面右下)にあるスピーカーアイコンを右クリックして、「音量ミキサーを開く」を選択します。

*7 そのような機能がない製品の場合であっても、気になるほどゲーム画面とマイク音がズレるわけではありません。




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