トップ > ボツ > Expression Encoder / 2010年04月13日 (火) 20時38分13秒








  • このページの解説は更新を停止しており、古くなっています。
















目次

  • Expression Encoderは、動画をリアルタイムで配信するためのソフトウェアです。リアルタイムというのは、TV放送でいえば生放送のような配信ができるということです。つまり、いま起こっていることを瞬時に配信できるわけです。これをストリーミング配信またはライブ配信といいます。


  • Expression Encoderはほかにも、画面を録画して保存したり、動画をWMVVC-1とも)というファイル形式に変換することもできます。なんでも実況VIP板で行われているゲーム実況はこのソフトウェアか、またはWindows Media エンコーダというソフトウェアを使用して行われています。

目次


Expression Encoderの位置づけ


  • Expression Encoderは、Windows Media エンコーダ(以下「WME」と略)の後継ソフトウェアとして開発されました。WMEでも動画をリアルタイムで配信することができるのですが、同ソフトウェアは古いためWindows 7では動作しない場合があります(Windows Multimedia サポートチームのブログ)。

Windows XPでの動作 Windows Vista / 7での動作
Windows Media エンコーダ
Expression Encoder

  • この点、Expression EncoderはWindows 7で正常に動作し、WMEの機能をほとんど包含しています。したがって、WMEにこだわりがないかぎりはExpression Encoderを使用したほうがよいでしょう。

ダウンロードとインストール


Expression Encoder


  • Expression EncoderはMicrosoft ダウンロードセンターで入手できます。ダウンロードした「Encoder_ja.exe」をダブルクリックして、順に画面を進めていってください。インストールが完了します。

  • Expression Encoder 4が最新バージョンですが、解説ではExpression Encoder 3を使用しています。

SCFH DSF


  • SCFH DSFというソフトウェアもインストールしておきましょう。SCFH DSFを使用することにより、画面に表示されている映像を取り込んで他のソフトウェア(今回はExpression Encoder)に送ることができます。初めはSCFH DSFを使用する目的が理解しにくいかもしれませんが、詳細は後述します。

  • 公式サイトから「SCFHDSF041.zip」をダウンロードして解凍します。解凍後、SCFH DSFをCドライブなどに移動してフォルダを開き、「install.bat」をダブルクリックします。インストールに成功すると、その場合に限って「DllRegisterServer in scfh.ax succeeded.」と表示されます。

  • インストール完了後は、SCFH DSF本体が入っているフォルダを移動しないようにします。もし移動してしまうと、他のソフトウェアでSCFH DSFを選択しようとしたさいにエラーが出てしまいます。このようなときは、当該ソフトウェアおよびSCFH DSFを終了させ、再度「install.bat」を実行しましょう。

  • SCFHのバージョンは最新の0.4.1(2010年3月時点)にしておきます。過去にVer.0.4をインストールしている人も、念のために最新バージョンにしてください*1

▲画面の上へ

Expression Encoderの起動と準備


  • それではExpression Encoderを起動してみます。「C:\Program Files\Microsoft Expression\Encoder 3」にある「EncoderUI.exe」をダブルクリックします。ショートカットは「EncoderUI.exe」を右クリックして「送る」→「デスクトップ(ショートカット作成)」で作成できます。

  • Expression Encoderの画面下部には5種類のボタンがあります。「インポート」、「エンコード」、「画面キャプチャ」、「ライブ エンコード」、および「A/B 比較」です。これらのなかでゲームの実況配信と関係しているのは、「ライブ エンコード」です。


  • 「ライブ エンコード」をクリックしてください。すると数秒後に画面が切り替わります。このモードは、ライブモードまたはライブストリーミングモードといいます*2。名称が表すとおり、動画をリアルタイムで配信するためのモードです。

  • ライブモードには、「ライブ ソース」タブ、「ファイル ソース」タブ、「プリセット」タブ、「エンコード」タブ、「メタデータ」タブ、「出力」タブがあります。各タブで設定して実況配信ということになりますが、設定は難しくありません。とても簡単です。


▲画面の上へ

「ライブ ソース」タブ



▲「ライブ ソース」タブでの設定例(Windows Vista / 7)

  • まず最初に「ライブ ソース」タブから設定していきましょう。同タブではなにを配信するのかということを設定します。たとえば、SCFH DSFで取り込んでいる映像を配信するのか、あるいはWebカメラの映像を配信するのかというように、「なにを」流すのかということを決めるのが「ライブ ソース」タブです。

ビデオ デバイスなど


  • SCFH DSFで取り込んだ映像を配信するので、「ビデオ デバイス」で「SCFH DSF」を選択します*3。SCFH DSFのバージョンが0.4.1でないと選択できないことがあるかもしれません。


▲「ビデオ デバイス」で「SCFH DSF」を選択すると、このようにSCFH DSFが取り込んでいる映像が小さく表示されます。

  • 「サイズ変更モード」は「レターボックス」のまま変更不要です。

オーディオ デバイスなど


ステレオミキサーを選択する


  • 「オーディオ デバイス」で「ステレオ ミキサー」を選択します*4。ステレオミキサーというのは、PCで再生している音楽を配信したり、音楽をバックにマイクでしゃべっているところを配信したいときに必要な機能です。ゲーム実況はゲーム音声にマイク音声を重ねて配信する必要があるわけですから、ステレオミキサーを使用することになります。

  • ところが、ステレオミキサーはPC環境によっては搭載されていません。もし「ステレオ ミキサー」を選べないという場合は、PCにステレオミキサーが搭載されていないか、またはステレオミキサーが無効になっている可能性が考えられます。そこで、場合によってはステレオミキサーを追加し、あるいはステレオミキサーを有効にする必要があります。

マイクミュートを解除する


  • また、音楽にマイク音声を重ねるには、さらにマイクミュートの解除という設定が必要になります。マイクミュートを解除することで音楽にマイク音声をミックスすることが可能となります。下表をご覧ください。 ステレオミキサーを有効にしたうえでマイクミュート解除をしたときに、音楽+マイク音の同時配信ができるということです。

音楽(ゲーム音)の配信の可否 音楽+マイク音の同時配信の可否
ステレオミキサー ×
ステレオミキサー+マイクミュート解除

  • つまり、ゲーム音声とマイク音声をミックスして同時に配信するためには以下の手順を実行することになります。1~3についての詳細は、ステレオミキサーの基礎をご覧ください。すぐにできますが、めんどうな場合はあとで設定してもかまいません。

  1. PCにステレオミキサーが搭載されているか確認する。
  2. ステレオミキサーを有効にする。
  3. マイクミュートを解除する。
  4. 「オーディオ デバイス」で「ステレオ ミキサー」を選択する*5

▲画面の上へ

「ファイル ソース」タブ



▲「ファイル ソース」タブでの設定例

ライブソースとの違い


  • 上で述べた「ライブ ソース」タブと同じように、なにを配信するのかというのを設定するのが「ファイル ソース」タブです。ただ「ライブ ソース」タブと違うのは、事前に用意しておいた動画を配信するためのタブというところです。

  • たとえば、あらかじめ動画を準備しておいて、ゲーム実況を始めるまえにオープニングとして動画を流したり、休憩中に動画を流したりという用途が考えられるでしょう。TV放送で例えるなら、生放送中に流すVTRやCMといったイメージです。ゲーム実況の場合は基本的に設定する必要のないタブです。

ファイルソースの追加


  • 「ファイル ソース」タブの「...」をクリックして動画を開くか、またはExpression Encoderに動画をドラッグ&ドロップします*6が表示されているものが配信されるので、いま追加した動画の「キュー」と書かれてある部分をクリックしてください。ファイルソースにが表示されます。


▲ファイルソースを追加した状態

  • 「キュー」の右にある「再起動」は、再生を終えた動画を再度再生したいときにクリックします。また、「ファイル ソース」タブに追加した動画を配信しているときは、動画の音声以外の音声(マイク音声など)は配信されません。

  • 配信中、SCFH DSFで取り込んでいる映像に切り替えたい場合は、「ライブ ソース」の「再生」と書かれてある部分をクリックしましょう。また、複数の動画を「ファイル ソース」に追加している場合は、必要に応じて「キュー」と書かれてある部分をクリックします。

  • なお、「以降を再生」で「ループ」を選択すると動画がループ再生されます。また、「ファイル ソース」に追加した動画を再生中は、その音声は配信者に聞こえません。

▲画面の上へ

「プリセット」タブ



▲「プリセット」タブ

  • プリセットというのは、あらかじめ用意されている設定のことをいいます。プリセットを使用すると、Expression Encoderを起動するたびに設定をする手間を省くことができます。ただ必須の設定ではないので、この項目は必要に応じて読み飛ばしてください。

  • 「プリセット」タブには、「システム」タブと「ユーザー」タブがあります。「システム」タブではExpression Encoderで用意されたプリセットを選択できます。「ユーザー」タブでは自分で用意したプリセットを選択できます。プリセットを適用するには、プリセット選択後に「適用」をクリックするか、プリセットをダブルクリックしましょう。

  • 自分で設定した内容をプリセットとして保存するためには、→「OK」の順にクリックするか、または「エンコード」タブ、「メタデータ」タブ、「出力」タブのいずれかを開いた状態のときに、をクリックして「パネルをプリセットとして保存」を選択します。

▲画面の上へ

「エンコード」タブ



▲「エンコード」タブでの設定例

  • 「エンコード」タブでは動画の品質を設定します。ここでの設定によって画質が左右され、またCPU負荷も大きく変わってきます。したがって、とても重要なところです。同タブは、「ビデオ」カテゴリ、「オーディオ」カテゴリ、「詳細設定」カテゴリの3種類で構成されています。

ビデオ


  • まず「ビデオ」にチェックが入っていることを確認しましょう。ここにチェックが入っていないと映像を配信できないため、視聴者は黒い画面を見ることになります。

コーデック


  • コーデック」は、「VC-1 アドバンスド」のままにしておきます。

ビットレート


  • ビット レート」の数値によって画質が大きく変化します。基本的には、ビットレートが高いほど高画質になり、逆に低いほど低画質になります。もっとも、高ビットレートにすると配信者の上り回線速度(アップロード速度)との関係で視聴してもらえる人数(接続数)が少なくなります。したがって、必ずしも高ビットレートのほうがよいというわけではありません。

画質 接続数
低ビットレート 低画質 多い
高ビットレート 高画質 少ない

  • いちおうの目安としては、200~1,500Kbpsくらいになるでしょう。少しでも多くの人に動画を見てもらいたい場合は、画質を犠牲にして低ビットレートにします。他方、動きの激しい動画を配信する場合や、高画質にしたい場合は、接続数を犠牲にして高ビットレートにします。最初は無難に、低画質ですが200~400Kbpsにしておいてください。

  • 動きの激しい動画や、配信する動画の画面サイズ(後述)が大きい場合は、できるだけ大きい数値を入力するようにします。これらの動画は低ビットレートだとノイズ(ブロックノイズ)が発生しやすくなるので、ビットレートを増やす必要があるからです。

フレームレート


  • フレーム レート」は「29.97 fps」または「30 fps」にします。動画はパラパラマンガのように静止画像を連続で高速表示したものです。そして、1秒間に表示する静止画像の枚数のことをフレームレートといい、1秒間に30枚の静止画像を表示している場合は30fpsと表します。

  • フレームレートが大きいほど動きが滑らかな動画になり、フレームレートが小さいほど動きが省略された不自然な動画になります。通常、TVゲームの実況時は29.97fpsにしましょう。ただし、CPU負荷が上昇してPCの動作が重くなる場合は、15fpsに変更します。15fpsなので動きが少しカクカクしますが、PCの動作が軽くなります。

キーフレームの間隔・バッファーウィンドウ


  • 「キー フレームの間隔」と「バッファー ウィンドウ」については設定を変更する必要はありません。

幅・高さ


  • 」と「高さ」は視聴者が見る画面の大きさ(表示サイズ)です。たとえば幅を640、高さを480にすると、このような640 x 480の画面サイズで動画が配信されます。幅を320、高さを240にすると、このような320 x 240の画面サイズで視聴者が動画を見ることになります。

  • 通常は、幅を640、高さを480にするか、または幅を320、高さを240にしておきましょう。PCのスペックを無視してこの数値を大きくした状態で配信すると、CPU負荷が上昇してPCの動作が重くなり、動きがカクカクします。

CPU負荷 ビットレート
小さい画面サイズ 小さい 小さくてすむ
大きい画面サイズ 大きい 大きくする必要あり

  • HDキャプチャーボードを使用している場合は、幅を640、高さを360にします。HD画質で配信したい場合は1280 x 720にします。1920 x 1280だとPCのスペック的に厳しいでしょう。また、HD画質で配信するならビットレートは最低でも1,000Kbpsは必要です。そうしないと画質が破綻(はたん)するからです。

オーディオ


  • 「オーディオ」にチェックが入っていることを確認します。ここにチェックが入っていないと音声を配信できません。

  • コーデック」は「WMA」のまま変更する必要はありません。

  • ビット レート」は数値を大きくすると高音質になりますが、上述したとおり接続人数を考慮して設定する必要があります。通常は「64 kbps」程度でよいでしょう。高音質にしたい場合は「128 kbps」や「192 kbps」にします。

  • サンプル レート」は「ビット レート」で選択した数値によって選べる数値が異なります。TVゲームの実況の場合、ビットレートが64kbpsのときは「48000」にします。

詳細設定


  • 設定を変更する必要はありません。

▲画面の上へ

「メタデータ」タブ


  • 省略します。

▲画面の上へ

「出力」タブ



  • ストリーミング」にチェックを入れて、「ブロードキャスト」を選択します。そして、「ポート」でポート開放した番号を、「最大接続数」で接続できる人数をそれぞれ記入します(最大50)。接続数は上りの回線速度とビットレートから割り出しましょう(詳細はブロードバンド回線参照)。

  • ここでいうビットレートというのは、ビデオビットレートとオーディオビットレートを合計した数値のことをさしています。ビデオビットレートだけではないという点に注意してください。とはいえ、あまり数値に神経質になる必要はありません。

  • 配信を録画したい場合は、「ファイル アーカイブ」にチェックを入れておきます。自分がどのような配信をしたのかあとで確認したいときや、動画共有サイトに動画を投稿したい場合はチェックを入れておきましょう。「ディレクトリ」は動画を保存する場所です。

▲画面の上へ

設定の保存


  • Expression Encoderでの設定は以上で終了です。ここまで行った設定を保存するには「ファイル」→「設定の保存」の順にクリックし、ファイル名を入力して「保存」をクリックします*7

  • 保存した設定を読み込む場合は、「ファイル」→「設定の読み込み」の順にクリックし、ファイルを選択してダブルクリックします。設定を読み込んだあとは「ライブ ソース」タブで「ライブ ソース 1」をクリックしましょう*8

▲画面の上へ

SCFH DSFによる取込み範囲の指定


SCFH DSFの意義


  • 最後にSCFH DSFで取込み範囲を指定しましょう。PCの画面のどの部分を取り込むのかということをSCFH DSFで決めます。すなわち、ゲーム実況の場合はゲーム画面を配信する必要があるわけですから、PCの画面に映っているゲーム画面をSCFH DSFで取込み範囲として指定するわけです。

  • さきほど「ライブ ソース」タブの「ビデオ デバイス」で「SCFH DSF」を選択しました。これはExpression Encoderに、「SCFH DSFで取り込んだ映像を配信してね」という命令を与えたのです。つまり、Expression EncoderはSCFH DSFから受け取った映像を配信することになります。


  • では、SCFH DSFを起動してみましょう。起動したら「EncoderUI.exe」を選択して「OK」をクリックします。日本語化は「Language」→「External」の順にクリックです。「アスペクト比維持」にチェックが入っていることを確認しましょう*9



「Drag here.」ボタン


  • 「Drag here.」ボタンをドラッグしたままカーソルをゲーム画面に移動させて、ドロップします。これだけで取り込み範囲をゲーム画面に指定することができます。


  • 念のためにうまく取り込み範囲を指定できているか確認してみましょう。プレビュー画面で確認できます。プレビュー画面を開くには、SCFH DSFで「レイアウト」をクリックします。SCFH DSFのプレビュー画面では映像がカクカクしますが、これは仕様です。


「選択範囲」ボタン


  • 取り込む画面によってはよけいな部分まで取り込み範囲に指定されてしまうことがあるかもしれません。また、特定の範囲だけを任意に指定したい場合もあるでしょう。このようなときはSCFH DSFで「選択範囲」ボタンをクリックします。すると、透明な緑色の画面が表示されるので、この緑色の画面を動かして取り込みたい範囲に移動させます。



  • 緑色の範囲は変更することができます。角にカーソルを移動するとカーソルが⇔に変化するので、ドラッグして大きさを変えてください*10。取り込みたい範囲を指定したら、緑色の画面上でダブルクリックして確定します。緑色の画面の範囲を取込み範囲に設定しているので、今後ゲーム画面を移動すると取込み範囲がずれてしまいます。注意しましょう。

プレビュー画面が黒い場合の対処法


  • Windows XPの場合、レイアウトのプレビュー画面でTVゲームの画面を確認したときに、ゲーム画面だけが黒く塗りつぶされた状態ということがあるかもしれません。これは、オーバーレイという描画方法でTVゲームの画面を表示しているため起こります。対処法は簡単です。

  • まず、HDDにある動画をWindows Media PalyerGOM PLAYERなどの動画プレイヤーで再生しましょう*11。そして、その状態でキャプチャーソフトを起動します*12。レイアウトのプレビュー画面でゲーム画面が正常に表示されていることを確認したら、最初に起動した動画は停止してもかまいません。

▲画面の上へ

配信の開始と終了


  • 以上でExpression EncoderおよびSCFH DSFの設定が終了しました。いまはまだ試さなくてよいのですが、配信を開始するにはを押します*13。配信中は、右上に確認用画面が小さく表示されます*14。この小さな画面は、現在どのような映像を配信しているのかを確認するためのものです。映像の表示が少し遅れるので、基本的にほとんど見ることはないでしょう。

  • 配信を終了するにはをクリックします。同ボタンは「開始」ボタンがあった部分にあります。「停止」ボタンをクリックすると配信が終了し、「出力」タブで「ファイル アーカイブ」にチェックが入っていた場合は指定した場所に録画ファイルができあがります。

  • なお、配信中は「ミュート出力」ボタンをクリックすると配信される音量がミュート(消音)になります。音楽もマイク音声もすべてミュートになるので、必要に応じて使いましょう。

▲画面の上へ

kagami.exeを使う


kagami.exeの意義


  • この項目での解説は、ポートの開放およびURLをすでに読み終わっていることを前提としています。まだ読み終わていない場合は読み飛ばしてください。

  • 配信者のなかには、kagami.exeなどの鏡ツールとよばれるソフトウェアを使用して配信している人がいます。kagami.exeを使うメリットとしては、配信中であっても最大接続数を変更できる、特定の接続を拒否(キック)できる、現在の接続数がわかる、という点があげられます*15


  • このように配信者自身が鏡ツールを使用して動画配信することを、「鏡をかませる」「 自己鏡をする 」「自鏡をする」などといいます。動画データの流れを矢印で表すと、配信者 → 自鏡 → 視聴者となります。視聴者には自鏡のURLに対して接続してもらうということを覚えておいてください。


使い方


  • kagami.exeを使用して鏡をかませるには以下のようにします。kagami.exe自体の使い方については、「readme.txt」に詳しく書いてあります。

  1. EEの「出力」タブで「ポート」を8080にする(EEのデフォルトは8080)。
  2. kagami.exe用にポート開放しておく(kagami.exeのデフォルトは8888)。
  3. EEで配信を開始する。
  4. kagami.exeを起動し、「http://localhost:8080」および「8888」と入力されていることを確認する。
  5. kagami.exeで「接続」をクリックする。
  6. kagami.exe用のポート番号が入ったURLを視聴者に告知する(例 :「http://xxx.xxx.xxx.xxx:8888」)。
  7. 以後はkagami.exeを使用して、接続数の変更などを行う。

  • EE用にポート開放する必要はありません。kagami.exe用にポート開放すればよいだけです。また、EEでポート番号を8080番に指定しましたが、数字自体に大きな意味があるわけではありません。EEで8080と入力したのであれば、kagami.exeでも「http://localhost:8080」と入力し、数字を合わせればよいのです。

  • 「http://localhost:8080」の横の8888番というポート番号は、この番号で視聴者からの接続を受けるということです。ポート開放できれば8888番でなくてもかまいませんが、ポート番号はしっかりと覚えておくようにしてください。「http://xxx.xxx.xxx.xxx:8888」の「x」の部分はグローバルIPアドレスです。


▲画面の上へ

Tips


  • 「出力」タブの「ファイル アーカイブ」は実況配信しない場合にも重宝します。たとえば、デスクトップ画面を録画することができるわけですから、PCゲームを録画したりニコニコ生放送を録画したりということが考えられます。Expression Encoderに含まれているScreen Captureよりも使いやすいはずです*16

  • 配信映像のテキスト(文字)がつぶれている場合は、「エンコード」タブの「幅」と「高さ」で入力した数値とSCFH DSFで取り込んだ範囲が一致するようにします。たとえば、「エンコード」タブで幅・高さを640 x 480としたならば、SCFH DSFでも取込み範囲を640 x 480にします。

  • WMEには、特定の接続だけを許可し、それ以外の接続を拒否する機能(リザ)がありました。EEではこの機能が削除されています。

▲画面の上へ

関連ページ



▲画面の上へ


トップ > なん実V編 > Expression Encoder / 2010年04月13日 (火) 20時38分13秒
最終更新:2010年04月13日 20:38

*1 自分が使用しているSCFH DSFのバージョンは、SCFH DSFのフォルダを見るとわかります。フォルダ名が「SCFHDSF041」ならば0.4.1、「SCFHDSF04」ならば0.4です。

*2 Expression Encoderのヘルプファイルにはほかにも、ストリームモード、ライブエンコードワークスペースとも書かれています。とくに名称を覚えておく必要はありません。

*3 単純にWebカメラの映像を配信したい場合は、Webカメラの名称を選択します。

*4 Windows XPの場合は、「オーディオデバイス」でオーディオデバイスの名称を選択し(例:「Realtek~」)、「オーディオ ライン」で「ステレオ ミキサー」を選択します。

*5 Windows XPの場合は、「オーディオデバイス」でオーディオデバイスの名称を選択し(例:「Realtek~」)、「オーディオ ライン」で「ステレオ ミキサー」を選択します。

*6 同じようにして複数の動画を追加することができますが、配信中に動画を追加することはできません。

*7 上述した「プリセット」タブでのプリセットの保存と似ていると思われるかもしれません。同タブで保存できる設定は、「エンコード」タブ、「メタデータ」タブ、「出力」タブで行った設定だけです。つまり、「ライブ ソース」タブおよび「ファイル ソース」タブでの設定は保存されません。しかし、「ファイル」→「設定の保存」の場合は、すべての設定を完全に保存します。

*8 これをしないと、「ビデオ デバイス」などがグレーになったままであるため、「ライブ ソース」タブでの設定内容を確認できないからです。「ファイル ソース」タブについても同様に、動画を追加している場合はそのファイル名をクリックしておいてください。

*9 かりにチェックが入っていない場合は、「アスペクト比維持」にチェックを入れて「適用」をクリックします。

*10 あるいは、取り込みたい範囲のサイズが決まっているのであれば、XとYに任意の数値を入力してもかまいません。たとえば、640 x 480の画面サイズで取り込みたいというときは、「サイズ」に「640 x 480」と入力して「選択範囲」をクリックします。

*11 Windows Media Palyerは、「スタート」→「すべてのプログラム」→「アクセサリ」→「エンターテイメント」→「Windows Media Player」の順にクリックすれば起動できます。

*12 ゲーム実況でない場合は、配信する動画を再生します。

*13 「開始」ボタンは、「出力」タブの「ストリーミング」または「ファイル アーカイブ」のいずれかにチェックが入っていないと押せない仕様になっています。もし「開始」ボタンを押せない場合はこの点を確認してください。

*14 右上の画面が表示されない場合は、まず「ウィンドウ」→「出力」の順にクリックします。そして、同じく右上にある「出力」と縦書きされている部分にカーソルを移動し、表示された画鋲(がびょう)のアイコンをクリックしてください。

*15 EEの使用だけでは、現在の接続数がわからないようになっています。またキックすることもできません。これらはWMEとは異なっている点です。

*16 Screen Captureは、Windows Vista / 7ならばステレオミキサーが搭載されていないPCであっても音楽を録音できるメリットがあります。しかし、Expression Encoder無償版のScreen Captureは、録画できる時間が10分という制限があります。この点、「ファイル アーカイブ」を使えば時間制限はありません。なお、Screen Captureを起動するには「ライブ モードの終了」をクリックして「画面キャプチャ」をクリックします。