天の道を往き総てを司る妹 まとめサイト

妹友

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tenimo

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だれでも歓迎! 編集
妹友「ねえ妹ちゃん」
妹「何だ」
妹友「どうしてそんなに兄さんの事が好きなの?」
妹「愚問だな。太陽に向かって『貴方は何故輝くのですか?』と聞くか?」
妹友「あー……じ、じゃあ兄さんのどういうところが好きになったの?」
妹「それも愚問だ。向日葵に向かって『なぜ太陽の方を向くのですか』と聞くか?」
妹友「えっと……うん、まあ、なんというか……ごちそうさまです」



妹友「あの、兄さん。少しお話が……」
兄「君は……たしか妹の友達の……えっと、影月さんだっけ?」
妹友「はい」
兄「ああ、やっぱり。いつも妹が世話になってるね、ありがとう」
妹友「いえ、そんな……妹ちゃんにはいつも助けられてばっかりで……たまに暴走しますけど」
兄「ははは……ところで、何か用でもあったんじゃないの?」
妹友「あ、そうでした。あの、兄さんのお友達に兄友さんっていますよね?」
兄「いるけど……って、ちょっと待って。前もって言っておくけどアイツはやめた方がいい」
妹友「何を言っているんですか! あの光なんか欠片も指さないような暗い樹海の奥みたいなふいんき(ry)がいいんです!」
兄「……」
妹友「妹ちゃんにとっての太陽が兄さんであるように、あの人は私にとっての太陽……
   いえ、ただの太陽ではありません! しいて言うなら黒い太陽! 英語で言うとブラックサン!
   ああっ! 兄友さん! 殺したいほど愛してるぅぅぅぅぅぅ!」
兄「(コイツもだめだ……早くなんとかしないと……)」



妹友「あ、あの……兄友さん……」
兄友「……ん?」
妹友「お、お弁当作ってきたんですけど……一緒に食べませ」
兄友「朝飯も昼飯もないんだよッ!!」
妹友「え……!?」
兄友「そうさ……それどころか昨日の晩飯も……あのピザババア、昼寝して買い物行くの忘れたなんてぬかしやがって……」
妹友「あ、あの……」
兄友「オヤジは仕事だし姉貴は801板に張り付いて動かないし……」
妹友「お、お弁当……」
兄友「しかたないから俺が買いに行ったらなんかカブトムシぱんつの鬼娘に蹴飛ばされたし……」
妹友「……」
兄友「はぁぁぁぁぁぁぁぁ……」
妹友「(ああっ……だ、だめ……そんな切なげな溜息つかれたら……み、見てるだけで濡れちゃうぅぅぅぅぅぅ!)」

妹「……なあ、兄……」
兄「み、見るな! 世の中には知らない方がいい世界というのも確実に存在する!」



【二月十四日】

妹友「あ、妹ちゃんおはよー」
妹「ああ」

カパッ
ドサドサドサドサドサドサドサドサドサドサドサ

妹友「わ、今年もすごいねぇ」
妹「まったく……人気者は辛いな」
妹友「そりゃそうだよ、うちの部活の後輩もみんな妹ちゃんのファンなんだから」
妹「ふ……向日葵が太陽以外のものに視線を向けることはないというのに」
妹友「……それってさりげないノロケ?」
妹「普通に……いや、完璧にノロけたつもりだが?」
妹友「……あれ、私ダイエット中なのになんだかお腹が一杯になってきたよー?」

妹「で、そのチョコは……兄友にでも渡すのか?」
妹友「うん! この日のために三ヶ月前から溜めに溜めて発酵させた私の愛液を練りこ」
妹「分かったもういい」



妹「グラマラスな女性などをさして『完璧なプロポーション』と言うことがあるが」
妹友「……いきなりどうしたの?」
妹「そういう事を言う奴は大切な事を忘れている。確かに今現在は大きいかもしれないが将来的には垂れるだけ。
  ならば若い内は多少小さくても、年齢相応に成長していく体こそが真の完璧なプロポーションと言える。
  目先の利益に囚われて大局を見失うなど凡人の愚行に過ぎない」
妹友「(……ああ、そう言えば昨日の夜はテレビでアイドルだらけの水中運動会がやってたんだっけ……)」
妹「おばあちゃんは言っていた。『終わりのないのが終わり』とな。その理屈でいくと胸のない女こそが完璧な女ということになる」
妹友「(えっ? おばあちゃんってギャングスター?)」



妹「私達の目の前で赤信号とは……タイミングが悪いな」
妹友「まさにマーフィーの法則だねー。あ、そう言えば前から気になってた事があるんだけど」
妹「何だ?」
妹友「天の道を往く女でも交通ルールはちゃんと守るんだなーって」
妹「……!」

妹友「OK妹ちゃん! ときに落ち着いて! 颯爽と落ち着いて! やめて! 冗談だから!
   私が悪かったから! だめ! 高速道路はだめ! そこ徒歩で入っちゃだめ! だめ!」



【つっかえ棒】

調理実習の時間です

妹友「……妹ちゃん、今日は朝から元気ないねぇ。風邪でも引いたの?」
妹「あ……いや……そ、それより課題の里芋の煮っ転がしが出来た。味見してみてくれ」
妹友「あ、うん。じゃ、いただきま……ぶ──────っ! 猛毒!?」

ピシャァァァァァァン

妹「!      そっか……    そう……か……     」
妹友「ど、どうしたの……妹ちゃん……もしかして、スランプ?」
妹「ぃ……ぃゃ…………ちょ……ちょっと……     な……」
妹友「(ああ……そう言えば今日はお兄さんのクラスが校外学習だったんだっけ……)」



兄友「へんしん」
チョンチョン
  • HENSHIN-

妹友「あーー!あの虫、兄友さんにチョンチョンされてる!羨ましい、羨ましいぃー!!」
妹友「あぁ、私もあんな風に体中の色んな所チョンチョンされたいよぉwwwwwチョンチョンwwwww」

兄友「影妹‥俺の妹になれ」

妹友「うはwwwwww影妹テラウラヤマシスwwwwww兄友さんの妹になりたいよぉwwwwww妹にwwwwww」


妹「お前はしゃぎすぎだ。うるさいぞ」バゴッ
妹友「ぶはぁぁ?!」



妹友「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」
妹「……おい」
妹友「はぁぁぁぁぁぁ……あ、妹ちゃん」
妹「おばあちゃんは言っていた……『溜息が出るのは心がくさっている証拠』とな。
  悩みがあるなら内に溜め込むな。この私が相談に乗ってやるからありがたく思え」
妹友「……う、うん……あのね、実は……」

かくかくしかじか

妹「何かと思えば……やはり兄友と影妹のことか」
妹友「……この学校に入った時からずっと好きだったのに……そ、それなのに……
   兄友さんはあんなポッと出の小娘に……い、いも、妹になれだなんて……ああっ!」
妹「まったく……恋は盲目というが、それにしたって限度がある。
  少しは頭を使え、兄友は”恋人”ではなく”妹”になれと言ったんだぞ?」
妹友「それは……」
妹「家族に対する愛と異性に対する愛はその強さもベクトルも違う。
  いくらでもお前があの二人の間に入り込む余地はあるだろうが」
妹友「(妹ちゃんにそれを言われても説得力が……)」

鏡「でも一番強いのは私と妹ちゃんの同性あ……」
妹「……『シスターキック』」
鏡「こんな鋭いキックを喰らえるなんて私って幸せぇぇぇぇぇぇ!」
妹友「……はぁぁぁぁぁぁ……」



妹友「妹ちゃんのクロックアップって時間軸をいじくってすごい速さで動けるんだよね」
妹「まあ、そんなところだ。だがそれがどうした?」
妹友「じゃあお兄さんとキスした瞬間に発動すればしこたまベロチューしてられるねー」
妹「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!1」
妹友「え……ちょ、妹ちゃん!? ま、待って! そっちは窓! ここ三階……あ」

妹「おっにいちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん! キスしてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ!!」
妹友「……やっば~……また地雷踏んづけちゃった……」

 次の日

風間「……あら? 兄くんはお休み?」
兄友「……謎の酸欠で病院に運ばれたそうです」

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