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38 名前:運動会@借り物競走 ◆mQKcT9WQPM [sage ] 投稿日:2006/11/21(火) 23:47:41 ID:NT6fsKry 借り物競走。 まず、スタートの合図と同時に全力疾走。 次に、お題の書かれた封書を手に入れ、中身を確認。 そして、お題の示す物品を手に入れ、そしてゴールに向かう。

「つまり、誰よりも速く駆けることのできる体力、  カンタンなお題を引き当てる運、  そしてお題のものを即座に見つけ出す状況判断力を問われる、総合競技なんだよ」

才人の説明に、ルイズはこくこくと頷く。 ルイズは自分が出場することになった『借り物競走』の概要を、発案者たる才人に尋ねていた。 もちろん、件の『衣装』を着用して。 …ああ、めっちゃ可愛ええ。このあと競技が控えてなかったら、問答無用で押し倒したいくらい可愛ええ。 などと才人が不埒なことを考えていると、ルイズはそのない胸をふんぞり返らせ、自信満々に言った。

「なるほど…私の力を示すのにちょうどいい競技ってわけね!」

どこから湧き出てくるのだろう、この自信は。 とりあえず才人は質問する。

「聞くけどルイズ、お前全力疾走したことってあるか?」 「あるにはあるけど?」 「どの位?」 「そうね、ここからあの門くらいまでかしら」

言って正面に見える正門を指差すルイズ。 …せいぜい、100mがいいところだ。

「…何よ。疑ってんの?」 「…いやまあ…」

そんな才人に、今日は珍しく怒りもせず、ルイズは言ってみせた。

「なら、私の実力、とくと見るがいいわ!」

そして、門めがけて走り出す。 今日のルイズは機嫌が良かった。 なんでかって言うと、サイトがこの衣装を『すっごい似合う、可愛い』って褒めてくれたから。 もうそれだけで、何でもできる気がした。 とりあえず今日はステキな一日になりそ 走り出したルイズは、10mとしないうちに足を絡ませて顔からすっ転んだ。

「ぷっ」 「今、いいいいいいいいいいい今笑ったでしょ!いいいい、犬ぅぅーーーーーーーーーーー!!」

走り出したときの3倍以上のスピードで駆け戻り、ルイズは才人をギタギタにした。 …確かに走るのは速そうだ…。 薄れ行く意識の中で、才人はそう思った。

39 名前:運動会@借り物競走 ◆mQKcT9WQPM [sage ] 投稿日:2006/11/21(火) 23:48:25 ID:NT6fsKry タバサが借り物競走の概要を復習していると、人間に化けたシルフィードがその視界の隅に入った。 シルフィードは若い女性全員に配られる『衣装』に身を包んでいた。 しかしそれは、タバサのものと少し配色が違っていた。 タバサのブルマは紺色だったが、シルフィードの着ているそれは、臙脂色に染められていた。 実はこの衣装、制式採用後はある基準でもってサイズ別に色分けされていた。 一番下が紺、次が青、その次が臙脂、そしてその上が赤、といった具合に。 …また勝手に…。 タバサはシルフィードの所へ歩み寄る。 見ると、彼女は運動会の進行係のいる机で、羽ペンで小さな紙に何か字を認めていた。 …この子字なんか書けたっけ…? タバサが気になって覗き込もうとすると、シルフィードが先に気づいた。

「あ、お姉さま!見ちゃダメなのね、これは『かりものきょうそう』に使うお札なの」

言って係りの者に二つに折ったそれを手渡す。 係りの者はありがとうございます、と礼を言って封書にそれを封じ、『借り物競争用』と書かれた箱に入れた。 どうやら、借り物競走のお題は一般公募らしい。 …ってことは。 タバサはついっ、と前に出て、係りに向かって手を差し出す。

「私も書く」

係りの手渡したそれに、タバサはさらさらと字を書いた。 『サイト』と書いてあった。

40 名前:運動会@借り物競走 ◆mQKcT9WQPM [sage ] 投稿日:2006/11/21(火) 23:49:43 ID:NT6fsKry 『借り物競走』は一斉出走で、出場者全員が一斉にお題の置いてあるテーブルまで走る。 そしてここはスタートライン。 横一列に並んだ出場者の中で、一際殺気を放ちあっている二人がいた。

「…アンタが隣とは奇遇ね…」 「…これは純粋な競技ですからね。負けませんよ」

ルイズとシエスタだった。 二人はお互いに視線を合わせると、んぎぎぎぎぎ、とにらみ合う。

「貴族が平民に負けるわけにはいかないわ。絶対勝つからね?」 「その言葉そっくりお返ししますわ。仕事で鍛えた足腰の強さ、思い知らせてあげます」

そして再び周囲の参加者が引くのも構わず、んぎぎぎぎぎぎ、とにらみ合う。

「…そうね、ただ勝負するだけじゃつまらないわ。何か賭ける?」 「…勝者はサイトさんを一日好きに出来る、でどうでしょう」

本人の与り知らぬところで、またしても事態は進展しつつあった。

「…乗った」

その提案に応えたのは、ルイズでもシエスタでもなかった。 いつの間にかその隣に並んだタバサであった。

「…なによチビっこ。アンタは呼んでないわよ」 「…サイトが絡むなら負けない」 「…いい度胸してますねー?」

そして三人は、んぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ、とにらみ合った。 その三人の周りにだけ、人ごみが裂け、空間ができていた。 そして。

「用意…スタートっ!」

出走を告げるコルベールの声が、会場に響き渡った。


*好きなキャラを選んでください*

1.ルイズ8-170 2.シエスタ8-125 3.タバサ8-227