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191 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/12/13(水) 02:21:27 ID:Q3pmuiqT 今日もまた魅惑の妖精亭の扉をくぐる一人の客 フードを目深に被り、人目を避けるかのように店主のもとへまっすぐ向かう。

「最近、花壇に元気が無いからお水を分けてもらえないかしら?」 それを聞いたスカロンの表情がわずかに曇るが返してくる 「裏通りの井戸水がいいって聞くけどね」 符丁を交わしながら杖を差し出し、入れ替わりに鍵束を受け取ると客はそのまま出て行く。

実際のところスカロンはこの符丁で使われる部屋のことは余り考えたくは無かった。 好事家の貴族達に貸し出される特別室、その内装はお世辞にも良い趣味とは言えない。 だがそれだけに見返りもあり重宝される妖精亭の暗部である…。

―(カチリ)― 鍵束を受け取った客は裏通りなどに向かわず路地に入り人目からカムフラージュされた扉に入る

フードを下ろすとわらづとに結わえられた蒼髪がこぼれる。 二枚扉の奥に進み羽織ったマントをクロークにかけるとキングサイズのベッドに向かい 天板から延びる手錠をはめ寝そべれば彼女の出迎えの準備は整い待つだけとなる。

―(カチャリ)― 対の鍵でなければ開かない入り口から待ち人の気配を感じイザベラは首をもたげ視線を向けた。

扉から仮面を付けた男が入ってくると口を開く。 「良く来たね、僕の薔薇の下、アザミの姫」 イザベラの瞳が艶かしく男を捉え唇が言葉を紡ぎだす 「お会いしとうございました、旦那様」