ゼロの保管庫 別館

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だれでも歓迎! 編集

286 名前:惚れ薬編if[sage] 投稿日:2006/12/16(土) 01:12:20 ID:7C2mWylK 目が覚める。部屋の中はまだ薄暗い。 今は何時だろう、それを確認してから二度寝するか、と手を伸ばしかけて、 ああここは自分の部屋じゃないんだったと、声に出さず才人は独りごちた。 何だか寝汗がひどいなぁ。とりあえず着替えようと起き上がりかけて、右腕の感覚が無いことに気づいく。 首をめぐらして見やるとルイズが右腕を抱かかえる様にして、二の腕に頭を乗せて寝息を立てている、そこまで認識したところで才人は昨夜のことを思い出した。 そして、下腹部の違和感にも。 「…げっ。はあぁ、何でこうなりますかねぇ…」

「はぁ!?何でもう一週間もかかるんだよ!今日でもう必要な薬は全部揃ったんじゃなかったのか?」 水の精霊から涙を貰い受けた後、一行はモンモランシーの部屋に帰ってきていた。 「必要な秘薬は全部揃ったけれど、ただ混ぜれば良いってわけじゃないのよ。熟成させないと…」 「なんだよそれ…」 才人はガックリと肩を落とした。あー、あと一週間もこの状態なのね、とルイズを見やる。 「熟成?」 熟成なんて工程あったっけ?という顔でギーシュは問い掛けたが、モンモランシーは黙っている。 そんな彼女の様子に、まぁ秘薬の調合なんて僕は手伝ったことくらいしか無いし色々あるのかな、と勝手に納得してそれ以上深く考えないのがギーシュのギーシュたる所以でもあるが。 さて、件のルイズはというと…。手持ち無沙汰な様子で手をもじもじさせていたが、才人の視線に気づくと顔を上げ、なぁに?といった風に首をかしげる。 たったたたしかに今のルイズは殺人的な程可愛いけどっ!でもその… 「ねぇ、やっぱり解除薬飲ませる必要ないんじゃないの?」 真っ赤になって顔をそらした才人を見ながら、キュルケが心底楽しそうに言った。 見ていて面白いし。 「そういうわけにもいかないだろ…」 今のルイズは俺のことすき好きだぁいすきと言ってくれて、ああルイズが本当にそうなのならどんなにっ…!!なんては思うけれどでもそれは本当のルイズじゃないし…。 ルイズはというと頬を膨らませてキュルケを睨んでいる。更にはあっかんべーだなんて、くそぅ薬のせいだとは分かっていてもこの可愛さは一体何? 「やっぱり満更でもないじゃない」 ぼうっとしている才人に鋭くつっこみが入る。 「だだだだだってルイズってば黙ってれば元から可愛いのに今はこんな…」 「こんな?」 半分煮えた頭で才人はついそんなことを口走ってしまうが、キュルケのにやにや顔にはっと我に返った。 うわっ、皆居るのに俺何言ってんのよっ。これなんて羞恥プレイ?ていうかルイズ自身も居るのに…。 「サイト?」 「な、なんだよ!」 「わたし可愛い?」 恥ずかしさからぶっきらぼうになる才人を、今度はルイズが追い詰める。 「わたし可愛い?」 そ、そんな潤んだ目で見つめられるとっ!犬めは辛抱たまりません!! 才人は助けを求めるように視線を逸らして皆の顔を見るが、誰も助けてくれるはずも無く。 キュルケに至ってはわくわく顔である。才人はため息をついた。 「ルイズは可愛いよ」 その言葉を聞いたルイズはにへーと顔を崩すとぎゅっとしがみついた。 「誰かルイズに何とか言ってくれよ…」 「新婚さん」 疲れたような才人の声に、タバサがぼそっと呟いた。 ななな何言ってんだよていうか居たのかよなどと才人はわめいたがタバサは意に介した風も無く、本をパタンと閉じると何を想像したのか赤い顔を更に染め上げて才人の胸にのの字を書き始めたルイズを指差して繰り返した。 「新婚さん」

287 名前:惚れ薬編if[sage] 投稿日:2006/12/16(土) 01:13:25 ID:7C2mWylK

結局あの後、ギーシュも混じって散々からかわれたなぁなんて思い出していると、ルイズが身じろぎする。 あ、起きたかな?と慌てるが、吐息は規則正しいままなので才人はほっとした。さて、どうやって抜け出したものか。 右腕はがっちりホールドされているので、起こさずにベッドから離れるのは至難の技だ。 いや起こせば良いだけの話しなのかもしれないけれど、こうして幸せそうに寝ているところを起こすのは良心が痛むというかしかしルイズの寝顔ってほんと天使みたいに可愛いよな…。 などと見惚れる才人であったが、ルイズがまた身じろぎするとはっとして赤くなった顔を逸らした。 は、早く着替えないと。 しかしルイズは身じろぎこそすれ、右腕を離してくれそうな気配は微塵も無い。 しかも身じろぎしたせいで血が巡るようになったのか、さっきまで全く感覚が無かった腕にだんだん痺れる様な感じが戻ってきてちょっと冷や汗モノですよってかタンマタンマ! 寝汗とは別に背中に嫌な汗を掻き始めた才人を尻目に、ルイズは幸せな夢でも見ているのかむふーとばかりにぎゅっと腕を抱き寄せた。 ぎゃぁぁぁ! 「ていうか相棒、起こせばいいだけなんじゃね?」 起きてたのかよデルフっ。 「いや、俺には睡眠なんて必要ないぜ?」 「…何も言ってないんですけど」 顔に出てたらしい。まぁそれはともかく。 「うう、頼むからもぞもぞしないでくれっ」 「ある意味拷問だな。ま、相棒も毎晩の『拷問』にはそろそろ慣れそうなもんだが」 ぷるぷると笑っているらしい。あの様子からすると昨日の夜もずっと見てたんだろうなぁと、才人はげんなりした。 モンモランシーの部屋を後にする際に何気なくキュルケが発した、「新婚さんなら今夜は初夜ね」という科白を意識しまくった昨晩のルイズの攻撃…いや口撃はそれまでの比ではなかったのである。 薬を飲んだのはええと…まだ四日前なのか…?なので今更初夜もくそもない気がするのだが、そんなことは関係なかったらしい。 「でも顔にまでキスマークつけるのは勘弁してくれ…」 どんな噂を立てられるか分かったもんじゃない。 「しかし相棒、よく我慢できるねぇ」 何をだよ、いえナニをです。と自分でつっこみを入れる。 というか我慢した結果が今この不快感の原因な訳で。まぁぶっちゃけると寝ている間に出してしまったわけである。

288 名前: ◆mitty.ccnw [sage] 投稿日:2006/12/16(土) 01:17:10 ID:7C2mWylK とりあえずここまでです。下書き的にはもうちょっと出来てはいるんですが、キャラがうまく動いてくれない…orz 実はゼロ魔読んで最初に受信した妄想がこれだったりするんですが、いい加減ほかしておくのもどうかなと。 うーん、ネタ的にもう古いかなぁ…。

本業手抜きだとそろそろまずいので続きいつ投下できるか分かりませんが、なるべく早めに投下できることを願って。 ではでは。

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