トップ > キャプボカテゴリ概要 > 各キャプチャーボードの詳しい使い方 > MonsterX U3.0R / 2018年12月24日 (月) 20時52分30秒


キャプチャーボードの基本的な知識については、キャプチャーボードをご覧ください。
キャプチャーボードの選び方については、キャプチャーボードの選び方をご覧ください。


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1080p/60fps対応

  • フルHD画質の1080p/60fpsに対応しており、高画質・高精細な映像を表示して録画できます。一般的なHDキャプチャーボードを越える画質となります。

大画面TVでゲームをプレイしながら録画・配信できる

  • TVに映像・音声を出力する機能パススルー出力)に対応しています。大画面TVでゲームプレイしつつ、PCのほうでゲームを録画・配信する、といったことが容易にできます。

目次


動作環境・製品仕様


MonsterX U3.0R
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MonsterX U3.0R
接続方式 USB3.0
エンコードタイプ ソフトウェアエンコード
ビデオ入力端子 HDMI端子
対応OS Windows 10/8.1/7(32/64bit)

USB 3.0について


  • MonsterX U3.0Rを使用するうえで、もっとも注意したいのがUSB 3.0接続についてです。MonsterX U3.0RはUSB 3.0専用であり、USB 2.0では動作しません。まずはPCにUSB 3.0が搭載されていることを確認しましょう


▲USB 3.0は青い端子なので、PCを見ればUSB 3.0対応かどうか、すぐにわかります。

  • 公式サイトでは、Intel製またはルネサス製のUSB 3.0が推奨されています。ASMedia製、Etron製、FrescoLogic製、VIA製のUSB 3.0は、PCが不安定になる可能性があります。Intel製またはルネサス製のUSB 3.0がPCに搭載されているかどうか、デバイスマネージャーで確認しておいてください*1


▲デバイスマネージャーで、「Intel USB 3.0 eXtensible Host Controller」または「Renesas Electronics USB 3.0 Host Controller」などと表示されていることを確認します。

付属品


  • MonsterX U3.0Rの付属品は以下のとおりです。USBケーブルは付属されていますが、HDMIケーブルは付属されていません。


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接続可能なゲーム機の例


  • MonsterX U3.0Rが対応しているゲーム機は、HDMI端子を搭載しているゲーム機です(例 : PS4、Switch)。MonsterX U3.0RはHDCP非対応であるため、PS3などと接続してもゲーム画面を録画できません。対処法は後述します。

HDMI端子による接続
備考
PS4 PS4側の設定でHDCPをHDCPをOFFにしておく
PS3 × ただしHDMI分配器を使えば対処可能(後述)
PS2 ×
Switch 問題なし
Switch Lite ×
Wii U 問題なし
Wii ×
Xbox 360 問題なし
Xbox One 問題なし
PSP-3000/2000 ×
PS Vita TV × ただしHDMI分配器を使えば対処可能
iOSデバイス × ただしHDMI分配器を使えば対処可能(後述)

  • 細かいことをいえば、MonsterX U3.0R付属のキャプチャーソフトを使用した場合にかぎり、PS3などHDCPがかかった映像を表示することはできます。ただし、その場合でも録画やスクリーンショット撮影はできません。

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他製品との比較


  • MonsterX U3.0Rと似た製品について、簡単に比較しておきます。

MonsterXX2


  • MonsterXX2は、デスクトップPC用の製品です。大きな特徴があるわけではないので、あえて購入候補にする必要はないでしょう。パススルー出力も搭載されていません。ただ、実売価格はMonsterX U3.0Rよりも安くなっています。1080p/60fps対応であるにもかかわらず、1万円前後の実売価格で購入できます。

        MonsterXX2の使い方


GC550


  • GC550は、USB 3.0接続、1080p/60fps対応、パススルー出力対応という点でMonsterX U3.0Rと共通しています。HDMI端子に加えてコンポーネント端子を搭載している点、および付属のキャプチャーソフトが多機能・高機能である点で、とても使いやすい製品です。GC550はゲーム実況に特化した作りであり、ひとつの完成形といえるかもしれません。

        GC550の使い方


  • ただ、そのぶん価格が高めです。実売価格が2万円を越えるGC550と、2万円を切るMonsterX U3.0R、どちらを購入すべきかは悩ましいところでしょう。GC550の多機能さに魅力を感じるかどうか、PS2やWiiなどのゲーム機を接続したいかどうか、といった点が重要です。

Game Capture HD60 S


  • Elgato Game Capture HD60 Sも、やはりゲーム実況用に開発された製品で、海外で強い人気を誇ります。機能的には、上述のGC550と多くの点で共通しているといってよいでしょう。MonsterX U3.0Rとの違いについては、けっきょくのところ機能をとるか、価格をとるか、という点に帰着します。つまり、便利さをとるならGame Capture HD60 S、少しでも安く購入したいならMonsterX U3.0Rです。

        Elgato Game Capture HD60 Sの使い方


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ソフトをインストールする


  • ドライバ、およびキャプチャーソフトをインストールします。今回は、公式サイトからソフトを入手してインストールする方法をご紹介します。もちろん、製品付属のCD-ROMからインストールしてもかまいません

ドライバ


  • ドライバは、MonsterX U3.0RをPC上で動作させるために必要です。必ずインストールしましょう。

  1. MonsterX U3.0RをPCのUSB 3.0ポートに接続する。
  2. 公式サイトにアクセスする。
  3. 「MonsterX U3.0R」のところにある「ドライバ」のVer.2.0.15317.0をダウンロードする。
  4. ダウンロードしたEXEファイルをダブルクリックする。
  5. 画面を順に進めていく。
  6. ドライバのインストールが完了する。

キャプチャーソフト


  • キャプチャーソフトは、ゲーム画面をPCに映したり、録画するために使用します。

  1. 公式サイトにアクセスする。
  2. 「MonsterX U3.0R」のところにある「アプリケーション」のVer.1.0.17217.1をダウンロードする。
  3. ダウンロードしたEXEファイルをダブルクリックする。
  4. 画面を順に進めていく。
  5. キャプチャーソフトのインストールが完了する。
  6. PCを再起動する。

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ゲーム機を接続する


  • MonsterX U3.0Rとゲーム機は、HDMI端子で接続します。HDMIに対応していないゲーム機は接続できません。

PS4、Switch、Wii Uなどの場合


  • 別途用意したHDMIケーブルを使って、ゲーム機のHDMI端子とMonsterX U3.0RのHDMI端子を接続します。「IN」と表記されている部分(HDMI入力)にゲーム機を接続しましょう。


PS3の場合




iOSデバイスの場合


  • iPhoneなどのiOSデバイスをHDMI接続する場合は、 Lightning - Digital AVアダプタ(リンク先 : Amazon)が別途必要です。また、HDCP対策も必要になります。ほかのキャプチャーボード(例 : GC550Elgato Game Capture HD60 S)であればHDCPは問題ないのですが、MonsterX U3.0Rの場合は異なります。


        キャプチャーボードを使ってiPhoneの画面をPCに映す方法を参照

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ゲーム画面を映して録画する方法


  • ゲーム機を接続できたら、ゲーム画面を付属のキャプチャーソフトに映してみましょう。

  1. ゲーム機の電源を入れる。
  2. 付属のキャプチャーソフトを起動する。
  3. ゲーム画面が映る。


  • ゲーム画面が映ったあとは録画もできます。ただし、録画中、自分の声を動画に入れる機能はありません。対処法は、後述するアマレコTVを使うことです。声を別録りで入れる方法もあります。

  1. 録画ボタンをクリックする。
  2. 録画を停止したい場合は、停止ボタンをクリックする。
  3. 再生ボタンをクリックして動画を確認する*2
  4. 動画は、AviUtlなどの編集ソフトで編集できる。


  • 録画を開始した直後にゲーム画面がカクカク動く場合は、HDDの転送速度が間に合っていない可能性があります。対処法として、スパナのアイコンから「キャプチャー」を選択し、「ビデオ」で適当なコーデックを選んで録画する方法があります(「非圧縮」以外を選ぶ)。コーデックの意味がよくわからない場合は、後述のアマレコTVを使用して録画しましょう。

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アマレコTVの使い方


  • MonsterX U3.0Rは、付属のキャプチャーソフトの代わりにアマレコTVを使うことができます。多くの点でアマレコTVのほうが優秀なので、基本的にはこちらを使いましょう。自分の声を入れることもできます。ただ、初回時にいろいろと手間がかかります。ダウンロードすれば使えるというものではありません。その点は理解しておいてください。

        アマレコTVを参照


▲「グラフ1 (デバイス)」タブでの設定例。ドライバのバージョンが古い場合は、「MonsterX U3.0R Capture 0」ではなく「Othello Capture 0」と表示されます。

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ライブ配信のやり方


  • 一般的に、ゲーム配信では配信ソフトを用いることになります。配信ソフトというのは、文字どおりライブ配信するために使うアプリです。具体的には、これを使ってゲーム画面やゲーム音、マイク音をリアルタイムで配信するわけです。定番の配信ソフトとして、OBS Studio、またはXSplitを覚えておきましょう。


  • ゲーム配信の基本的なやり方については、下記ページをご覧ください。配信サイトごとに、配信ソフトの設定方法を解説しています。

解説記事 備考
ニコニコ生放送 こちら
ツイキャス こちら
Twitch こちら お薦め
YouTube Live・YouTube Gaming こちら お薦め
OPENREC こちら
Mixer(旧Beam) こちら

  • OBS Studioにゲーム画面を映す方法を知りたい場合は、下記ページをご覧ください。MonsterX U3.0Rの設定例についても解説しています。ただし、読むのは後回しでかまいません。中・上級者用です。

        OBS Studioの映像キャプチャーデバイスの設定方法を参照

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パススルー出力


  • MonsterX U3.0Rにはパススルー出力機能が搭載されています。この機能によって、PCのほうでゲームを録画・配信しつつ、TVでゲームプレイすることができるようになります。用意するものは、HDMI入力を搭載したTVHDMIケーブルです。

        パススルー出力機能の使い方を参照


▲パススルー出力して、TV画面でゲームをプレイする場合の接続方法

  • ただ、わざわざTVを用意するのは避けたいという人もいるでしょう。MonsterX U3.0Rの場合、パススルー出力機能は必ずしも使用しなくてもかまいません遅延は小さいため、PCの画面を見ながらゲームをプレイし、録画・配信してもよいのです。したがって、TVが必須というわけではありません。パススルー出力するかどうかは、各自で判断してください。


▲PCの画面でゲームをプレイする場合の接続方法

  • なお、パススルー出力するためには、PCが起動した状態でないといけません。PCをシャットダウンまたはスリープ状態にすると、パススルー出力は中止されます。

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HDCPの対策まとめ


  • すでに述べたとおり、MonsterX U3.0Rでは、PS3、PS Vita TV、iOSデバイスをMonsterX U3.0Rに接続しても、通常の方法では録画できません。対処法は4種類あります。

特定のHDMI分配器をかませる方法


  • 特定のHDMI分配器を使用してHDCPを回避する方法です。上述したとおりです。

初期ドライバを使う方法


  • ドライバのバージョンが1.3.13196.0(初期ドライバ)である場合は、アマレコTVでPS3などの映像を表示・録画できます。このバージョン以外のドライバではできません。バージョン1.3.13196.0の場合に限り可能な方法です。

なお、配信ソフトのOBS Studioを使用する場合、初期ドライバでは「+」→「映像キャプチャデバイス」で画面が映りません。

アマレコTV→付属キャプチャーソフトの順に起動し、アマレコTVで録画する方法


  • 初期ドライバでない場合は、以下のような方法でPS3などの映像を録画できます。アマレコTV→付属キャプチャーソフトの順に起動し、アマレコTVで録画する方法です。環境によっては、動作が不安定になることがあるかもしれません。

  1. アマレコTVの設定をすませておく。
  2. アマレコTVを起動する。
  3. アマレコTVを起動したまま付属キャプチャーソフトを起動する*3
  4. アマレコTVにPS3の映像が表示される。
  5. アマレコTVで録画を開始する。

  • この方法の場合、必ずアマレコTV→付属キャプチャーソフトの順に起動しましょう。順番が逆だと成功しません。また、アマレコTVに映像を表示したあと、付属のキャプチャーソフトは終了してはいけません。終了させてしまうと、アマレコTVで表示している映像が固まります。

ほかのアプリで画面を録画する方法


  • 付属のキャプチャーソフトにPS3などの映像を表示し、この画面をほかのソフトで録画する方法です。

  1. 付属のキャプチャーソフトでPS3の映像・音声を視聴できる状態にする。
  2. PCの画面を録画できるソフト(例 : Bandicamロイロ ゲーム レコーダー)で、付属のキャプチャーソフトに表示されているゲーム画面を録画する。

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こんなときは


キャプチャーソフトにゲーム画面が表示されない


  • キャプチャーソフトにゲーム画面が表示されない場合、とくに以下のような対処法があります。まずは問題の切り分けのため、付属のキャプチャーソフトにゲーム画面が表示される状態をめざします。より詳しい方法や、ほかの対処法についてはリンク先のページをご覧ください。

  1. MonsterX U3.0RのHDMI端子の「IN」と「OUT」をまちがえていないか確認する。
  2. HDMIケーブルをいったん抜いたあと、しっかりと接続する。
  3. HDCPが原因になっている可能性を疑う(上述)。
  4. ゲーム機の出力解像度を720pにする。
  5. 別のUSB 3.0端子に接続する(USBハブは使わず直接接続)。
  6. MonsterX U3.0RのHDMI端子の「OUT」とTVのHDMI端子を接続する(パススルー出力することで映る場合がある)。
  7. MonsterX U3.0Rのドライバを再インストールする。

        キャプチャーボードの映像・音声が出ないときはを参照

パススルー先のTVにゲーム画面が映らない


  • パススルー出力時、TVのほうにゲーム画面が表示されない場合は、TV側の仕様・設定が原因になっていることもあります。対処法については以下のページをご覧ください。

        パススルー出力機能の使い方を参照

映像が途切れる、フリーズする、ブルースクリーンになる


  • PCの動作が不安定である場合は、USB 3.0接続が原因になっている可能性があります。とくに、USB 3.0ホストコントローラーのメーカーが重要です。Intel製 、またはルネサス製でなくてはいけません。USB 3.0ドライバの再インストールも念のため行っておきましょう。ほかにも、省電力機能をOFFにする、ゲーム機の出力解像度を720pにする、ストレージを変更するといった対処法も基本です。

        キャプチャーボードが不安定な場合の対処法を参照

製品が認識されない


  • 製品がPCに認識されない場合は、以下のページをご覧ください。まずは、MonsterX U3.0RとPCとの接続を見直します。

        キャプチャーボードがPCに認識されない場合の対処法を参照


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筆者がMonsterX U3.0Rを使用した感想



よい点


  • HDMIおよび1080p/60fpsに対応しているので、ゲームを完璧にキャプチャー可能。
  • パススルー出力が便利。同機能を使わないでも、PCの画面を見ながらゲームはプレイできる。そのときの気分で選べる。
  • PS3の画面を表示するための方法がある点はうれしい。HDCPでガチガチというわけではない。

悪い点


  • USB 3.0専用の製品という点で人を選ぶ製品ではある。PC環境によっては、ブルースクリーンや、映像・音声が途切れる原因になる場合も。
  • 付属のキャプチャーソフトは、機能がシンプルすぎてものたりない。

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関連ページ







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最終更新:2018年12月24日 20:52

*1 Windows 10/8.1の場合は、スタートボタン上で右クリックし、「デバイス マネージャー」→「ユニバーサル シリアル バス コントローラー」で確認します。またWindows 7の場合は、「スタート」→「コンピューター」上で右クリック→「プロパティ」→「デバイス マネージャー」→「ユニバーサル シリアル バス コントローラー」です。

*2 動画の保存場所を知りたい場合は、スパナのアイコンをクリックし、「一般」→「保存場所」の部分を見てください。ここに動画が保存されています。

*3 付属キャプチャーソフトのほうで、「前回異常終了したため、デバイスを初期化することができません。この問題を解決するため、パソコンを再起動してください。」とエラーが表示されますが、それで問題ありません。付属のキャプチャーソフトは起動したままにしておいてください。