年が明けて2013年1月2日。あたしにとって最後の冬ハローが始まった。
初日は「これで最後」と少し意識もしたけれど、回を重ねるうちにそんな意識はなくなっていった。
ハローのみんなと一緒に歌って踊ったり、バックステージでおしゃべりしたりするのがただ楽しかった。
日々はあっという間に過ぎ去っていき、冬ハローの中野最終公演の日がやって来た。
初日は「これで最後」と少し意識もしたけれど、回を重ねるうちにそんな意識はなくなっていった。
ハローのみんなと一緒に歌って踊ったり、バックステージでおしゃべりしたりするのがただ楽しかった。
日々はあっという間に過ぎ去っていき、冬ハローの中野最終公演の日がやって来た。
当日のリハーサルを終え、束の間の休憩時間。楽屋に戻ろうと廊下を歩いていると、舞美ちゃんがハロプロ研修生の佳林をつかまえて何やら話していた。
「佳林ちゃん、モーニング娘。にはもう慣れた?」
「あ、はあ。あのぉ…」
「困ったことがあったら先輩たちにちゃんと相談するんだよ!」
舞美ちゃん…。いつもの天然なんだろうけど、佳林にその勘違いは酷だよ…。佳林の顔、引きつってるじゃん。
あたしは見かねて助け舟を出した。
「舞美ちゃん、モーニング娘。さんの新メンバーは小田さくらちゃんだよ。佳林は研修生!」
先輩である舞美ちゃんに間違いですと言い出せず困っていた佳林は明らかにほっとした表情になった。
一方の舞美ちゃんは勘違いに気付いてあたふたし始めた。
「あ、ごめんね佳林ちゃん!そうだ!あっちに差し入れのおいしいお菓子があるから一緒に食べよう。ごめんね真野ちゃん、また後で!」
舞美ちゃんは戸惑う佳林を半ば引きずって自分の楽屋の方にあっという間に去っていった。
「佳林ちゃん、モーニング娘。にはもう慣れた?」
「あ、はあ。あのぉ…」
「困ったことがあったら先輩たちにちゃんと相談するんだよ!」
舞美ちゃん…。いつもの天然なんだろうけど、佳林にその勘違いは酷だよ…。佳林の顔、引きつってるじゃん。
あたしは見かねて助け舟を出した。
「舞美ちゃん、モーニング娘。さんの新メンバーは小田さくらちゃんだよ。佳林は研修生!」
先輩である舞美ちゃんに間違いですと言い出せず困っていた佳林は明らかにほっとした表情になった。
一方の舞美ちゃんは勘違いに気付いてあたふたし始めた。
「あ、ごめんね佳林ちゃん!そうだ!あっちに差し入れのおいしいお菓子があるから一緒に食べよう。ごめんね真野ちゃん、また後で!」
舞美ちゃんは戸惑う佳林を半ば引きずって自分の楽屋の方にあっという間に去っていった。
舞美ちゃんはやっぱり舞美ちゃんだな。
ひとり苦笑していると、後ろから「真野さん」と声をかけられた。
「見てました、今。矢島さんって面白いですね」
「矢島ちゃん、相変わらず天然なんだ」
振り向くとえりぽんと亀井さんがくすくすと笑いながらあたしの方を見ていた。
ひとり苦笑していると、後ろから「真野さん」と声をかけられた。
「見てました、今。矢島さんって面白いですね」
「矢島ちゃん、相変わらず天然なんだ」
振り向くとえりぽんと亀井さんがくすくすと笑いながらあたしの方を見ていた。
「あ、えりぽん。それに亀井さんも。舞美ちゃんのああいうところ、憎めないんですよね」
またひとしきり笑いあった後、あたしは二人を楽屋の中に招き入れた。
今回の冬ハローでは道重さん、田中さん、光井さんと一緒の楽屋だ。
亀井さんは一通り挨拶を済ませた後、あたしとえりぽんのいるところに戻ってきた。
「お待たせ。真野ちゃん。今日は真野ちゃんがハローでは中野ラストっていうことで観に来たよ」
「わざわざありがとうございます!」
「ううん。それに、えりぽんから聞いてると思うけど、今日は絵里とえりぽんからプレゼントもあるからね。ねっ、えりぽん」
亀井さんは笑顔でえりぽんの方に話を振った。
「はい!真野さんびっくりしますよ。何しろライブ中に…あ、言ったらいけん」
慌てて口を押えるえりぽん。亀井さんが焦った様子でえりぽんの両肩をつかんで揺さぶった。
「もぉ、えりぽん!言っちゃったらサプライズゲストの意味ないじゃん!あ…」
あたしは焦りまくる二人の様子でますます気になってきた。
「亀井さん、えりぽん。サプライズゲストって?これじゃライブ中ずっと気になっちゃうじゃないですかぁ!」
その後は何度聞いても二人とも必死にごまかすばかりで、結局何もわからないまま本番を迎えることになった。
またひとしきり笑いあった後、あたしは二人を楽屋の中に招き入れた。
今回の冬ハローでは道重さん、田中さん、光井さんと一緒の楽屋だ。
亀井さんは一通り挨拶を済ませた後、あたしとえりぽんのいるところに戻ってきた。
「お待たせ。真野ちゃん。今日は真野ちゃんがハローでは中野ラストっていうことで観に来たよ」
「わざわざありがとうございます!」
「ううん。それに、えりぽんから聞いてると思うけど、今日は絵里とえりぽんからプレゼントもあるからね。ねっ、えりぽん」
亀井さんは笑顔でえりぽんの方に話を振った。
「はい!真野さんびっくりしますよ。何しろライブ中に…あ、言ったらいけん」
慌てて口を押えるえりぽん。亀井さんが焦った様子でえりぽんの両肩をつかんで揺さぶった。
「もぉ、えりぽん!言っちゃったらサプライズゲストの意味ないじゃん!あ…」
あたしは焦りまくる二人の様子でますます気になってきた。
「亀井さん、えりぽん。サプライズゲストって?これじゃライブ中ずっと気になっちゃうじゃないですかぁ!」
その後は何度聞いても二人とも必死にごまかすばかりで、結局何もわからないまま本番を迎えることになった。