419 名前:28号[] 投稿日:2006/10/07(土) 19:58:40.47 ID:qFHrPI5u0
…32号が最初の転送ポットに入ると、
飛ばされた先のそこは、殺風景な部屋の中だった。
…32号が最初の転送ポットに入ると、
飛ばされた先のそこは、殺風景な部屋の中だった。
何もない、小さな部屋。
だが、その向かいの壁には……
だが、その向かいの壁には……
「………」
「………ドリルマン………」
421 名前:28号[] 投稿日:2006/10/07(土) 20:05:34.25 ID:qFHrPI5u0
「…………」
無言でヤツを見つめる32号……
……そういえば、アイツが……
……アイツが自分が生き残るために倒した相手は、ドリルマンだった。
……アイツが自分が生き残るために倒した相手は、ドリルマンだった。
「…………」
……バッッ!!!
「……!!!!」
ドリルマンは32号に向かって、ドリルボムを発射した。
425 名前:28号[] 投稿日:2006/10/07(土) 20:13:56.43 ID:qFHrPI5u0
「…くっ!!!!」
「…くっ!!!!」
ドリルボムを、ジャンプでかわす。
しかし……
しかし……
「……!!!!」
カッッッ!!!!!
……ドリルマンが立て続けにもう片方の腕から放ったそれが、
32号の身体に直撃して炸裂した。
32号の身体に直撃して炸裂した。
431 名前:28号[] 投稿日:2006/10/07(土) 20:20:48.93 ID:qFHrPI5u0
「32号おおおおおっ!!!!!」
「32号おおおおおっ!!!!!」
…………
……爆煙の中からようやく見えた彼の姿。
……残された腕からも、大量の血が溢れ出していた。
……爆煙の中からようやく見えた彼の姿。
……残された腕からも、大量の血が溢れ出していた。
「……!!!! おいっ!!!大丈夫か!!!32号!!!おいっ!!!」
「…………」
「………違うな………」
32号は小さくつぶやいた。
437 名前:28号[] 投稿日:2006/10/07(土) 20:29:09.77 ID:qFHrPI5u0
「おまえは違う」
「おまえは違う」
「………?」
「本物のドリルボムは、こんなもんじゃない」
「………本物のドリルマンは………意思を………」
「……魂を持った、強敵だった」
「おまえはただの人形だ」
454 名前:28号[] 投稿日:2006/10/07(土) 20:44:14.80 ID:qFHrPI5u0
32号は物凄いスピードのダッシュで、一瞬にしてドリルマンとの間合いを無にしていた。
32号は物凄いスピードのダッシュで、一瞬にしてドリルマンとの間合いを無にしていた。
「!!!!!」
ドリルマンが新しいドリルボムを作り出す。
しかしその寸前、32号が放った回し蹴りがヤツの身体に直撃していた。
しかしその寸前、32号が放った回し蹴りがヤツの身体に直撃していた。
「……!!!!」
「く」の字の体勢で後ろへ吹き飛び、尻餅を着くドリルマン。
……ヤツが顔上げた時、
その瞬間には、容赦無く放った32号のバスターが、その顔自体を吹き飛ばしていた。
その瞬間には、容赦無く放った32号のバスターが、その顔自体を吹き飛ばしていた。
487 名前:28号[] 投稿日:2006/10/07(土) 21:39:37.24 ID:qFHrPI5u0
……その後。
信じられないことにヤツは………
……たった一人で……たった一つ残された片腕で……
信じられないことにヤツは………
……たった一人で……たった一つ残された片腕で……
……残されたボス6体を、全て撃退した……
……そして……
「……くああぁあぁああぁあぁ!!!!!」
……ズンッッ!!!!!!
……最後の一人のスカルマンをも、バスターのみで撃退した。
………だが………
488 名前:28号[] 投稿日:2006/10/07(土) 21:40:29.46 ID:qFHrPI5u0
パシュウウウウウウンン……
パシュウウウウウウンン……
「…………」
「……ふ……うっ………はあっ……はあっ………」
「………くうっ…っつ……!」
「……ふ……うっ………はあっ……はあっ………」
「………くうっ…っつ……!」
……帰ってきた32号は……もはやボロボロの状態だった。
「………32号………!!」
……もう……もう……これ以上は……!!!!
「…………」
「32号」
「32号」
491 名前:28号[] 投稿日:2006/10/07(土) 21:41:32.55 ID:qFHrPI5u0
「32号。聞こえてるか」
「…………」
「無理して返事しなくてもいい。そのままの状態で聞け」
「…………」
「32号。聞こえてるか」
「…………」
「無理して返事しなくてもいい。そのままの状態で聞け」
「…………」
「新しい転送ポットが部屋の中に、すぐ傍のどこかに出現しているはずだ」
「…………」
「……もし、貴様がそのまま一人で戦うと言うのなら……」
「…………」
「……もし、貴様がそのまま一人で戦うと言うのなら……」
「それに乗れ。そこにワイリーはいるはずだ」
「………!!!!!」
「………!!!!!」
493 名前:28号[] 投稿日:2006/10/07(土) 21:42:51.90 ID:qFHrPI5u0
「…………」
「…………行きます」
「…………」
「………さ………」
「………さ………」
「………さんじゅ………」
………フッ………
………!!!!!………
494 名前:28号[] 投稿日:2006/10/07(土) 21:43:44.33 ID:qFHrPI5u0
……モニターの中……
こっちへ向かって振り向いた32号と…目が合った。
……モニターの中……
こっちへ向かって振り向いた32号と…目が合った。
……その瞬間……
「…………!!」
……モニター越しの俺たち二人の間に、電流のようなものが走った気がした。
……そして……
……32号は、新しく出現したカプセルの中へと……消えていった……
499 名前:28号[] 投稿日:2006/10/07(土) 21:49:17.63 ID:qFHrPI5u0
転送されて降り立った地面。そこはまたしても「無」を想起させるような暗黒の空間。
転送されて降り立った地面。そこはまたしても「無」を想起させるような暗黒の空間。
「…………」
「………出て来い……ワイリー……」
…………ガシュンガシュンガシュンガシュン!!!!
32号がそうつぶやいた途端、
彼の頭上から轟音を上げながら、巨大なマシンが降りてきた。
彼の頭上から轟音を上げながら、巨大なマシンが降りてきた。
……その機械は……死神の姿を表していた。
「ふははははははははっ!!!!!!」
506 名前:28号[] 投稿日:2006/10/07(土) 21:58:36.61 ID:qFHrPI5u0
「よくたった一人でここまでたどり着いたものだなぁ。え?ロックマン」
「…………」
「よくたった一人でここまでたどり着いたものだなぁ。え?ロックマン」
「…………」
ドクロの造形をしたマシンから、Dr. ワイリーの嬌声が聞こえてきた。
「見ていたぞ……きさまがこの基地に入った時から、貴様の行動の全てをな!!」
「…………」
「素晴らしい……素晴らしかったよおまえは。完璧だ」
「…………」
「…………」
「素晴らしい……素晴らしかったよおまえは。完璧だ」
「…………」
518 名前:28号[] 投稿日:2006/10/07(土) 22:06:56.42 ID:qFHrPI5u0
「どうやら貴様だけは他のクズ共とは違うようだな」
「…………」
「貴様の戦闘力はレプリロイドの限界を超えている」
「…………」
「どうやら貴様だけは他のクズ共とは違うようだな」
「…………」
「貴様の戦闘力はレプリロイドの限界を超えている」
「…………」
「……おまえほどの素材を破壊してしまうのは惜しい。実に惜しい!!!」
「…………」
「どうだ!?貴様を我がワイリー・ナンバーズのトップとして加えてやろう!!それならおまえは……」
「黙れ」
「…………」
「どうだ!?貴様を我がワイリー・ナンバーズのトップとして加えてやろう!!それならおまえは……」
「黙れ」
537 名前:28号[] 投稿日:2006/10/07(土) 22:22:08.41 ID:+WipXS0xO
「…………!!!!」
「……俺が生まれてきた理由を教えてやろうか……」
「…………」
「…………!!!!」
「……俺が生まれてきた理由を教えてやろうか……」
「…………」
「………俺は貴様を殺すために生まれてきたんだ………!!!」
「…………!!!!!!」
「…………!!!!!!」
「Dr.ワイリー………貴様はここで終わりだ………そして………」
「……俺たちの戦いも、これで終わる……!!!!」
178 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 01:05:59.25 ID:ixbXf4hT0
「…………」
「…………」
ゴオオオオオオオオオ………
マシンから轟音と共に、激しい風が巻き起こった。
「………」
風に吹き付けられながらも、前を鋭く睨み付ける32号。
「……ふん……」
「その身体でどこまで戦えるのか、楽しみだな」
「その身体でどこまで戦えるのか、楽しみだな」
「…行くぞ、小僧!!!!」
「来い」
187 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 01:15:37.68 ID:ixbXf4hT0
ついに始まった二人の戦い。
モニターの中では凄まじいまでの攻防が繰り広げられていた。
ついに始まった二人の戦い。
モニターの中では凄まじいまでの攻防が繰り広げられていた。
「……!!!!!!」
カッッカッッカッッカッッッ!!!!
ワイリーの放つ粒子砲を、ギリギリのタイミングで全て躱す32号。
「危ないっっ!!!!」
「………」
「………」
カッッッッ!!!!!!
……避けきれなかった粒子砲は、チャージバスターで相殺していた。
192 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 01:23:28.73 ID:ixbXf4hT0
「……ふうっ……ふうっ……ふうっ……」
…そのままの状態で二人の戦いはしばらく続いた。
ワイリーに32号を仕留めることはできない。が…
32号もまたあまりの激しい攻撃に、反撃のチャンスを掴めないでいた。
32号もまたあまりの激しい攻撃に、反撃のチャンスを掴めないでいた。
「……ふっ!!!!!!!」
…このまま長期戦になれば体力の少ない自分が不利だと見たのか、
32号は一転して、突如反撃に打って出た。
32号は一転して、突如反撃に打って出た。
ヒュッッッ…!!!!
ヤツは空中へと高く飛び上がった。
198 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 01:30:15.70 ID:ixbXf4hT0
「くらえっ……!!!!」
「くらえっ……!!!!」
32号はワイリーマシンの頭上から、チャージしたものではない小型のバスターを連射した。
「ぐおおおおおおおおっ!!?」
ズガガガガガガガッッ!!!!!!
雨のように降らされたバスターがマシンの装甲を少しずつ削る。
202 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 01:39:18.69 ID:ixbXf4hT0
「こ…このガキっ……!!!!!」
「こ…このガキっ……!!!!!」
ヒュン……
「!!!!!!」
ズガアアアアアアンンン!!!!!!
ワイリーが反撃しようとしたその寸前。
落下してきた32号がその勢いを乗せて、
チャージバスターを腕ごと殴りつけるようにして叩き込んだ。
209 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 01:46:48.50 ID:ixbXf4hT0
凄まじい爆発を起こすワイリーマシン。
落下してきた32号がその勢いを乗せて、
チャージバスターを腕ごと殴りつけるようにして叩き込んだ。
209 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 01:46:48.50 ID:ixbXf4hT0
凄まじい爆発を起こすワイリーマシン。
「……や………やった…………」
「……!!!」
しかしまだだった。
まだマシンは破壊されてはいない。
まだマシンは破壊されてはいない。
「いけるっっ!!!!32号!!!行け!!!!倒せっ……」
その瞬間。
「!!!!!」
217 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 01:56:13.54 ID:ixbXf4hT0
ゴオオオオオオオオオッッッ!!!!
爆煙を上げていたワイリーマシンが突如、その巨体ごと32号の方へと突っ込んできた。
「………!!!」
地面に着地したばかりで体勢を崩していた32号に…それを躱すことはできなかった。
ドンッッッ………!!!!!
32号は後方へと大きくはじき飛ばされた。
224 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 02:04:17.28 ID:ixbXf4hT0
「う……うわあああああああああああっっ!!!!!」
俺は叫んだ。
32号は仰向けになって倒れたまま、ピクリとも動こうとしなかった。
32号は仰向けになって倒れたまま、ピクリとも動こうとしなかった。
「32号!!おい!!!おい!!! 起きろっ!!!!」
…………
「立てえええええええええええっっっ!!!!!!」
…………スッ…………
234 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 02:12:44.08 ID:ixbXf4hT0
「………!!!!」
「………!!!!」
32号はまるで俺の声に反応したかのように……静かに片腕を使って立ち上がった。
「……ぐっ……この……!!」
「このくたばり損ないが………!!!!!」
「いいだろう!!!!今消しクズにしてやるぞ!!!貴様のその身体ごとな!!!!!」
240 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 02:22:24.45 ID:ixbXf4hT0
ヒュウウウウウウンンンン……
ヒュウウウウウウンンンン……
ワイリーが再び粒子砲のエネルギーの充電を始める。
………しかし………
ダッッッッ!!!!!!
ヤツがそれを撃つ前に、32号は走り出していた。
……彼の片腕だけのバスターが、静かに光り輝いていた。
246 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 02:31:12.52 ID:ixbXf4hT0
「………っ!!!!!」
「………っ!!!!!」
突然のダッシュに面を食らったワイリー。
そしてその眼前で止まった32号。
そしてその眼前で止まった32号。
一瞬時が止まったように、二人は向かい合っていた。
「………ガキがっ………!!」
「死ねええええええええええっっ!!!!!!」
「うおおおおおおおおおおおおっっっ!!!!!!!」
「うおおおおおおおおおおおおっっっ!!!!!!!」
ワイリーの粒子砲と32号のチャージバスター。
両者の攻撃が、同時に互いに直撃した。
257 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 02:42:55.81 ID:ixbXf4hT0
「………!!!!!」
「………!!!!!」
……カッッッッ!!!!!!!
……モニターの画面が真っ白く輝き、一瞬何が起こったのかわからなかった。
……だが、すぐに見えた。
……だが、すぐに見えた。
さっきよりも大きな爆発を起こしているワイリーマシン。
そして。
……黒煙を吹き上げながら、宙へと舞い上がっていく32号の姿が……
275 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 02:52:07.12 ID:ixbXf4hT0
「…………!!!!」
「…………!!!!」
「………さ………」
……32号は……そのまま動こうともせず……
………ドサッッ………
……ゆっくりと……地面に叩き付けられた……
「………さ………」
「32号おおおおおおおおおおおっっっ!!!!!!!」
ダッッッッ!!!!
283 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 03:02:06.89 ID:ixbXf4hT0
「待て!!!28号!!!!」
ライトの制止を無視して、俺は転送ポットへと乗り込んだ。
「待て!!!28号!!!!」
ライトの制止を無視して、俺は転送ポットへと乗り込んだ。
パシュウウウウウウンンン……
……転送された先のそこは、火薬と血の臭いに溢れかえっていた。
……32号……どこだ……!!!
ワイリーのマシンが上げる黒煙で、辺りの様子がまったくわからない。
「どこだ32号っ!!!!!」
「………う………」
「!!!!」
すぐ傍から……かすかにだが確かに呻き声が聞こえた。
288 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 03:10:13.13 ID:ixbXf4hT0
「32号っっ!!!!!」
「32号っっ!!!!!」
「……に……」
「………28号…か………」
「………28号…か………」
「大丈夫か!!!?32号!!!!おい!!!!しっかりしろ!!!!」
「…………」
「…………」
「今……連れて帰って修理してやる……!!!
おまえは……勝ったんだ!!!!終わったんだよ!!!!!」
おまえは……勝ったんだ!!!!終わったんだよ!!!!!」
「………ま………」
「………まだだ………」
「……!?」
「はっははははははははは!!!!!!」
298 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 03:21:13.14 ID:ixbXf4hT0
「………!!!!!」
「………!!!!!」
……薄れていく爆煙の中に……ようやく見えてきたもの……
……それは……
……それは……
…死神の仮面を外した、Dr. ワイリーのマシンだった。
「………そ………」
「………そん……な………」
301 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 03:26:48.43 ID:ixbXf4hT0
「ふはははは!!!!残念だったなぁロックマン。
貴様が命を賭けた一撃は、所詮このマシンの装甲を一枚吹き飛ばしただけにすぎん!!!!」
「ふはははは!!!!残念だったなぁロックマン。
貴様が命を賭けた一撃は、所詮このマシンの装甲を一枚吹き飛ばしただけにすぎん!!!!」
「……!!!!」
「くっくっくっ……さて、今楽にしてやるぞ……」
「……ん……?」
303 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 03:31:28.01 ID:ixbXf4hT0
カプセルの中のワイリーは、俺の方を見つめていた。
カプセルの中のワイリーは、俺の方を見つめていた。
「新しいロックマン……もう来たのか……!!」
「……う……」
「……ふん……だが、その一体に頼りきっていたところを見ると、
そろそろ残りのロックマンもいなくなったと言うことだろう」
そろそろ残りのロックマンもいなくなったと言うことだろう」
「……さしずめ貴様が最後の一体か……?」
「……!!!!!」
「ふはははは!!! その顔は図星だな!!!! え!!? そうだろう!!!」
307 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 03:37:39.67 ID:ixbXf4hT0
「おいライト!!!貴様がこの小僧たちを通してどこかで見ているなら、いいことを教えてやる!!!!」
「……!?」
「おいライト!!!貴様がこの小僧たちを通してどこかで見ているなら、いいことを教えてやる!!!!」
「……!?」
「…この小僧を片付けたら、次はおまえの番だ!!!
我がワイリー・ナンバーズを総動員して、すぐに貴様の研究所に攻撃を仕掛けてやるぞ!!!!」
「なっ………!!!!」
我がワイリー・ナンバーズを総動員して、すぐに貴様の研究所に攻撃を仕掛けてやるぞ!!!!」
「なっ………!!!!」
ライトの叫び声がヘルメットから聞こえてきた。
「くっくっくっ……こいつらさえいなければ、貴様などわしの敵ではない。楽しみにしておけ!!!!」
309 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 03:42:05.75 ID:ixbXf4hT0
「……しかしその前に……」
「……しかしその前に……」
「まずはおまえからだ。最後のロックマン。すぐにスクラップにしてやるぞ」
「……!!!!」
「……!!!!」
「…クカカカカ!!!恐れているな……このわしを!!!!」
「くっっ……!!!!」
「くっっ……!!!!」
「……それでいい。貴様らなどがこのワイリーに敵うはずがないのだからな」
「……殺してやるぞ……!!!!」
313 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 03:46:03.19 ID:ixbXf4hT0
「…………」
「…………」
………た………
……戦うのか……コイツと……?
……無理…だ……勝てるはずがない……
……32号でも……勝てなかった……
……俺なんかじゃ…絶対……
「恐れるなっっ!!!!!」
「!!?」
317 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 03:48:22.98 ID:ixbXf4hT0
「さっき言ったろ……!!! どんな時でも恐れるな……!!!!常に思考を張り巡らせろ……!!!!」
「さっき言ったろ……!!! どんな時でも恐れるな……!!!!常に思考を張り巡らせろ……!!!!」
「……俺たちに倒せない敵は……いないんだ…!!!!」
「……!!!!!」
「……!!!!!」
………そうだ………
………そうだった………!!!
「倒せっ……28号……!!!!」
「………ああ………!!!!」
322 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 03:53:28.38 ID:ixbXf4hT0
ザッッッ……
ザッッッ……
「………? ほう………?」
「……来やがれ……ワイリー………!!!!」
「くはははは!!!!おもしろい!!!!!戦うつもりか!!!!このわしと!!?」
「…………」
「…………」
「クククククク……」
「…………」
「……いいだろう……身の程というものを教えてやるわ小僧……」
「行くぞ!!!!!」
326 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 04:00:24.01 ID:ixbXf4hT0
カッッカッッカッッカッッッ!!!!
カッッカッッカッッカッッッ!!!!
「………!!!!!」
カッッカッッカッッカッッッ!!!!
「……ぐううううううっ……!!!!」
ドクン…ドクン…ドクン…ドクン…!!!
ありえないほどの量とスピードの粒子砲が飛んでくる。
……とてもじゃないけど俺には捌ききれない……
……とてもじゃないけど俺には捌ききれない……
……32号はこれを全て躱していたのか……!!
330 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 04:06:03.36 ID:ixbXf4hT0
「ふはははは!!!!どうしたどうした!!!何もしないで終わる気か!!!」
「……くっ……!!!」
「ふはははは!!!!どうしたどうした!!!何もしないで終わる気か!!!」
「……くっ……!!!」
カッッカッッカッッカッッッ!!!!
「少しは抵抗してみろぉ!!!ええロックマン!!!!」
「………!!!!!」
「………!!!!!」
……やられる……!!!!
333 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 04:12:04.81 ID:ixbXf4hT0
……恐れるな……!!!
……恐れるな……!!!
………!!!!
……俺たちに倒せない敵は、いないんだ……!!!
…………
……そうだ……
……そうだった……!!!
……そうだ……
……そうだった……!!!
俺たちに倒せない敵は……いないんだ……!!!!!
334 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 04:17:55.14 ID:ixbXf4hT0
「………!!!?」
「………!!!?」
………俺には32号のように、全ての攻撃を躱す技術なんて、ない。
「どうした……!!!諦めたか!!!!」
………なら、もう避けない。
ワイリーの粒子砲が、俺の身体に直撃する。
一発、二発、三発、四発。
だがそれでも…バスターにエネルギーを込めることだけは止めなかった。
336 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 04:22:10.08 ID:ixbXf4hT0
「……!!!!」
「……な……なんだ貴様は……!!!」
「…………」
「………おまえを………」
「……おまえを……倒す……!!!!」
「………!!!!!」
カッッッッ!!!!!!
「なえるんじゃねえガキがああああああ!!!!!!」
「うおらあああああああああああああ!!!!!!!!」
「うおらあああああああああああああ!!!!!!!!」
354 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 04:58:11.03 ID:ixbXf4hT0
ワイリーが放つ、極大の粒子砲。
ワイリーが放つ、極大の粒子砲。
だが俺のバスターは、そいつを貫いた。
「………な………」
「なんだとおおおおおお!!!!!!!」
そしてそれは、そのままワイリーのマシンへと飛んでいった。
ギャアアアアンンン………
「…………う…………」
カッッッッ!!!!!!!
「うわあああああああああああああ!!!!!!!!!!」
ドオオオオオオオオオオオンンンン!!!!!!!
356 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 05:03:03.31 ID:ixbXf4hT0
「……!!!!!」
「……!!!!!」
…………
………や………
………やった………
……バシュウウウウン……!!
「!!!!」
爆発炎上するマシンの中から…小さな飛行ポットが飛び出していくのが見えた。
361 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 05:10:11.89 ID:ixbXf4hT0
「…………」
「…………」
……逃げ……られた………?
「……くっ………」
だが……今はどうでもいい……
……それより……
「………32号………!!!!」
362 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 05:19:33.93 ID:ixbXf4hT0
「32号……!!!おいっ……おいっ……!!!」
「…………」
「…………」
「………や………」
「……やった……な……」
「ああ………!!!!」
「ああ………!!!!」
「……だけど……まだだな。……今、ワイリーが逃げて行くのが見えた」
「ああ……でも大丈夫だ…!!!後は…俺がなんとかするよ!!!」
「……そう……だな……」
「ああ……でも大丈夫だ…!!!後は…俺がなんとかするよ!!!」
「……そう……だな……」
「………倒せよ」
「ああ……!!!!」
「ああ……!!!!」
365 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 05:26:24.59 ID:ixbXf4hT0
「……28号」
「ん……?」
「おまえに一つ……聞きたいことがある……」
「……なに……?」
「……28号」
「ん……?」
「おまえに一つ……聞きたいことがある……」
「……なに……?」
「……おまえ……この戦いが終わったらどうする気だ………?」
「……終わった……ら……?」
「ああ…」
「……終わった……ら……?」
「ああ…」
367 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 05:34:25.24 ID:ixbXf4hT0
「…………」
「…………」
「……俺は……」
「……俺は…この戦いが終わったら……」
「……俺は…この戦いが終わったら……」
「……ライトを殺す。……それが俺の全てなんだ」
「………」
「今は……まだ無理かもしれない。でも、いつかは必ず……!!!」
「………」
「………」
「今は……まだ無理かもしれない。でも、いつかは必ず……!!!」
「………」
「………そうか………」
369 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 05:46:04.15 ID:ixbXf4hT0
「………」
「……28号」
「……?」
「……?」
「……戦いが終わった後……それはおまえの人生だ。だから……俺がゴチャゴチャ言うことじゃない」
「………」
「………でも………」
「………」
「………でも………」
「……できれば……みんなの意思を継いでほしいと思う」
「………みんなの……意思……?」
371 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 05:56:02.37 ID:ixbXf4hT0
「……俺たちは……みんな……自由になりたかった……」
「………」
「……人間の道具じゃないことを……証明したかった……」
「………」
「……だから……」
「……俺たちは……みんな……自由になりたかった……」
「………」
「……人間の道具じゃないことを……証明したかった……」
「………」
「……だから……」
「……戦いが終わった後までも……あんなクソ野朗に縛られれ続けないでほしい……」
「……!!」
「……!!」
「………」
「………考えておいてくれ………」
「………考えておいてくれ………」
372 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 05:59:32.25 ID:ixbXf4hT0
「………」
「………?」
「………」
「………?」
「……おまえは……?」
「ん……?」
「ん……?」
「おまえはどうするんだよ……32号……」
「…………」
「…………」
「なあ……」
「…………」
「…………」
「……聞いてんのかよ……?」
「………おいっ………!!」
375 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 06:02:07.28 ID:ixbXf4hT0
「…………」
「…………」
「………さっき………」
「……?」
「おまえに一つ………言い忘れたことがあった」
「……なんだよ……?」
「……?」
「おまえに一つ………言い忘れたことがあった」
「……なんだよ……?」
「……どんな時でも恐れるな……常に思考を張り巡らせろ……」
「………そして………」
「……どんな絶望的な状況でも………絶対に諦めるな……!!!」
「………!!!!」
「………わかったか」
「………ああ………!!」
376 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 06:04:57.89 ID:ixbXf4hT0
「…………」
「………ふう………」
「………」
「………さ………」
「………さんじゅ………」
「28号」
「死ぬなよ」
377 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 06:06:41.32 ID:ixbXf4hT0
「…………」
「…………」
「………あ………」
「……あたりまえだろ……!!!!」
「…………」
………最後の最後に………32号は………
……あの……不敵な笑みで……ニヤッと笑って………
………目を………閉じた………
380 名前:28号[] 投稿日:2006/10/09(月) 06:13:39.61 ID:ixbXf4hT0
「…………」
……………
「…………」
「………う………」
「………ううう………」
「………うああああああ………!!」
「うわあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
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